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モータースポーツ

「日本人初優勝は達成すべき目標」と海外メディアも期待!角田裕毅はF1の歴史を塗り替え続けられるか!?

THE DIGEST編集部

2021.04.09

角田は「バーレーンGPの主役のひとり」と欧州メディアに認められている。(C)Getty Images

角田は「バーレーンGPの主役のひとり」と欧州メディアに認められている。(C)Getty Images

 F1開幕戦バーレーン・グランプリで9位入賞を果たしたスクデーリア・アルファタウリの角田裕毅。2000年代生まれ初のF1ドライバー、そして日本人ドライバーとして初めてデビュー戦でポイントを獲得して歴史に名を残すことになった彼だが、もっと大きな期待が周囲からは寄せられている。

 小林可夢偉以来となる7年ぶりの日本人ドライバーは、同国人初のグランプリ優勝、さらには年間王者をも目標に掲げているが、イタリアの総合メディア『OA Sport』は日本の歴代F1ドライバーの系譜を紹介するとともに、角田の可能性に言及した。

 20歳のルーキーを「バーレーンGPの主役のひとり」と認める同メディアは、彼のレースの組み立てとドライビングスキルが見る者に感銘を与え、F1テクニカルディレクターのロス・ブラウンやレッドブルのヘルムート・マルコ顧問らからの賛辞に値するドライバーだと綴っている。

 彼が系譜を継ぐ歴代日本人ドライバーについては、1970年代からの複数ドライバーのスポット参戦に続き、87年には中嶋悟によってフルタイムドライバーの歴史が始まり、鈴木亜久里、佐藤琢磨、小林の3人が表彰台(いずれも3位)に上がったこと、その一方で井上隆智穂や井出有治のように「才能が疑わしい」(同メディア)ドライバーも存在したことも紹介。そして「角田は井上や井出のグループには入らず、佐藤や小林のグループに属することになりそうだ」と予測した。
 
 そして、「世界王者になれるかどうかは現時点で分かるはずもないが、日本中がこの有能なドライバーが初めてグランプリに勝つのを待っている中で、それは達成すべき目標であり、日本が30年間夢見ながらも収められなかった“成功”のために、角田は史上最高の日本人ドライバーとなることを期待され、先達からバトンを渡された」と、同メディアは記事を締めた。

 日本人F1ドライバーに関する記録を全て更新し、日本のF1を高みに引き上げることが期待される無限の可能性を秘めた角田。一方で複数の海外メディアは、2007年のルイス・ハミルトン、セバスティアン・ヴェッテル以来、デビュー戦でポイントを獲得したドライバーから世界王者が誕生していないことに言及し、2016年のストフェル・バンドーン以来の偉業を成し遂げた日本人ドライバーが、この空白期間を終わらせられるかに注目している。

 角田のF1キャリアは始まったばかりだが、どれだけその歴史に名を刻むことができるか。それを世界中から期待されるということ自体が、彼の凄さを表わしていると言えよう。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】デビュー戦で9位入賞!角田のオーバーテイクシーンをチェック

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