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モータースポーツ

「角田裕毅=最高、マゼピン=最悪」とのルーキー評価に元F1ドライバーや伯メディアが「判断は時期尚早」と指摘

THE DIGEST編集部

2021.04.07

ブラジルメディアは、角田の実力を開幕戦の走りだけで判断するのは時期尚早だとした。(C)Getty Images

ブラジルメディアは、角田の実力を開幕戦の走りだけで判断するのは時期尚早だとした。(C)Getty Images

 2021年のF1開幕戦となったバーレーン・グランプリ。興味のひとつとして、ルーキーの走りがあったが、アルファタウリの角田裕毅とハースのミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピンで完全に明暗を分けることとなった。

 プレシーズンテストでマシンとともに好パフォーマンスを披露して期待を集めていた角田は、予選ではチームの戦略によって13位に沈み、決勝でもスタートで順位を下げたものの、その後に歴代王者3人を追い抜く印象的なレースを展開して9位入賞。日本人ドライバーとして初めてデビュー戦でポイントを獲得するなど、早くも歴史を作り、一躍グランプリの主役のひとりとなった。

 一方、出場10チームの中で最も性能が劣るといわれるハースの車に苦しんだミックとマゼピン。とりわけ後者は、各セッションでスピンを繰り返し、決勝でもわずか25秒にターン3でウォールに突っ込み、デビューレースを終えた。「皇帝」の息子として注目されたミックも苦しいレースの末にトップから周回遅れの16位(完走16台)に終わっている。
 
 この結果から、早くもルーキー3人の序列が見る者の中で固まりつつあるが、70年代から80年代にかけてエンサイン、アロウズ、ブラバムでF1に参戦したスイス人ドライバーのマルク・スレールが、まだ判断を下すのは時期尚早であるとして、この見方に待ったをかけている(ドイツの専門メディア『FORMEL1.de』より)

 エンサイン時代にはファステストラップも記録した元F1ドライバーは、最高峰レースのマシンについて「パワーが桁違いで、タイヤが冷えた状態で縁石に乗った場合はスピンしやすい。F1は落ち着いて加速する必要がある」と解説。その上で、「若いドライバーは様々なことを学んでいかなければならない」と、ルーキーゆえの経験というハンデを指摘した。確かに、スピンを喫したハース勢だけでなく、角田もスタートは失敗している。

 また、角田と他の2人を比較することも「意味がない」とスレールは主張。「角田が非常に優れたマシンを与えられているのに対し、ハース勢のそれは非常に悪い。昨季の車から全く改善されていない。そのような車に乗れば、どんなドライバーでも苦しむだろう」と、根拠を挙げた。
 
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