格闘技・プロレス

「勝利は相当な難題だ…」井上尚弥が圧倒的優位!?次戦濃厚のダスマリナス地元メディアも“白旗”

THE DIGEST編集部

2021.04.11

ドネアらフィリピンの猛者たちを数々仕留めてきた井上。それだけに現地メディアも戦々恐々といったところだ。(C) Getty Images

 日本が誇る"モンスター(井上の愛称)"には、ライバル国のメディアも畏敬の念を抱いているようだ。

 ボクシングのWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者である井上尚弥は、今年6月19日にIBF同級1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)とのタイトルマッチが有力視されている。

 昨年10月に行なわれたジェイソン・モロニー(オーストラリア)に7回KOで圧勝。ラスベガスでのデビュー戦を華々しく飾った"モンスター"だけに、その次戦の行方は長らく注目されてきたが、過去13戦12勝1敗とそれなりの戦歴を残してきたダスマリナス戦の開催が、アメリカのプロモート大手『Top Rank』社のボブ・アラムCEOによって先月25日に明らかにされた。

 幾多の猛者を仕留めてきた井上のタイトルマッチだけに、世界から熱視線が注がれている。それはダスマリナスの地元フィリピンでも変わらない。

 フィリピンのボクシング専門メディア『Philboxing』は、両雄の対決が「6月19日に開催されるのが決定的だ」と伝えたうえで、「このタイトルマッチは他でもないダスマリナスにとってキャリア最大の試合になる」と綴った。

「ダスマリナスはいまだ4大タイトルをかけた、いかなる試合も組まれたことがない。ゆえに彼にとってイノウエは過去最大の敵になる」

【動画】渾身のストレート炸裂! モロニーを撃破した井上尚弥のKOシーンはこちら
 さらに「イノウエを退けるのは容易ではない」と同メディアは、チャンプの圧倒的優勢という見方を強調した。

「4人のフィリピン人を葬ってきた実績を含めてイノウエは20戦負けなしで、そのうち17戦でKO勝ちを収めている。この一切傷の無いキャリアを考慮しても、ダスマリナスが勝利するのは相当に難題だ。さらにイノウエが活躍している間、ダスマリナスは2019年10月のアルテド・ソーウォラピン戦以来、戦っていない」

「幼い頃からボクシングの基礎を叩き込まれるも、虚弱体質でボクサーとしては大成しないだろうと見られてきた」というダスマリナス。そんな28歳のサウスポーが、今や世界的なスターとなった井上との一戦にこぎつけられたのは、単なる幸運だけではないはずだ。

 周囲の見方は一方的だが、油断は禁物。その先に"宿敵"ジョンリル・カシメロとの3大タイトル戦も視野に入れているであろう井上が、ダスマリナスといかに戦うのかに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部
NEXT
PAGE
【動画】渾身のストレート炸裂! モロニーを撃破した井上尚弥のKOシーンはこちら