バレーボール

「完全に“ブラックアウト”。本来の姿ではない」石川祐希のミラノがストレート負け。チーム最多8得点と敢闘するも流れを変えられず

THE DIGEST編集部

2021.04.16

石川が先発するもヴェローナに敗戦。ミラノの連勝は「5」でストップした。(C)Powervolley Milano

 現地時間4月15日、イタリア男子バレーボールのセリエA、2020-21シーズンのプレーオフ5位決定戦ラウンドロビン第6戦が行なわれ、日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノはホームでNBVヴェローナと対戦し、セットカウント0-3(19-25、17-25、11-25)で敗れた。

 5試合を終えて首位のミラノはトップ通過での準決勝進出を目指して第4戦で温存した石川を先発に起用した。ヴェローナの強烈なサーブに苦しみ追いかける展開のなか石川のバックアタックや相手コートのスペースを見極めた一打などで反撃のチャンスをうかがうも、終盤にミスが続き5連続失点で1セット目を落とす。

 第2セットでも石川は絶妙なディグで得点に繋げるなど奮闘するが、ミラノはレセプションの安定感が戻らず加えてサーブでもミスを連発して得点差が広がる。起死回生のきっかけとなるはずの好守も26得点を挙げてMVP(試合ごとに選出されるマンオブザマッチ)を受賞したヴェローナの21歳オポジット、マッツ ケン・ジェンセン(デンマーク代表)の爆発的な決定力に及ばず後がなくなってしまう。
 
 シーズン終盤に土壇場からの復活劇を幾度も見せてきたミラノだったが、この日は最後まで歯車が噛み合わない。大差で迎えたヴェローナのマッチポイントで果敢にバックアタックを試みた石川の足がアタックラインにかかってしまい試合終了。今シーズン3度目のストレート負けに終わり連勝は「5」でストップした。

 フル出場した石川はチーム最多の8得点(すべてアタック)を記録して敢闘したが、流れを変えることはできなかった。ミラノは同日に行われたもう1試合で勝利(3-1)を収めたピアチェンツァに勝点「13」で並ばれ、得失セット数で下回ったことで2位へ順位を落としている。

 好調を続けていたミラノの完敗に衝撃を受けた現地解説者は、「完全に"ブラックアウト"。これは本来の姿ではない」とコメント。来シーズンのCEVチャレンジカップで連覇の夢を叶えるために、粘り強くチームで戦うミラノらしさを取り戻してまずは出場権を獲得しなければならない。

 なお、日本時間4月19日午前1時から開始予定の最終戦(第7戦)で、ミラノは首位奪還を狙いヴィボ・バレンティアとのアウェー戦に臨む。

構成●THE DIGEST編集部

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