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モータースポーツ

角田裕毅、F1第2戦の初日は“トラブル発進”も収穫多し!「全てのドライバーが敵」と強気な攻撃性に注目

THE DIGEST編集部

2021.04.17

電気系トラブルが発生したFP1は最下位に沈んだものの、FP2で7番手につけた角田。(C)Getty Images

電気系トラブルが発生したFP1は最下位に沈んだものの、FP2で7番手につけた角田。(C)Getty Images

 F1第2戦の『エミリア・ロマーニャ・グランプリ』がイタリア・イモラのアウトドローモ・エンツォ・エディーノ・フェラーリにて開幕。現地4月16日には午前午後で2度のフリー走行(FP)が行なわれた。 

 開幕戦バーレーンGPで9位入賞を飾ったスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、FP1で車の電気系トラブルにより11周の走行にとどまり、タイムは首位から3.2秒遅れの1分19秒781で、20台中最下位。タンブレロでグラベルに飛び出す場面なども見られたが、車が修正されたFP2では26周を走り、1分16秒419とタイムを伸ばして、全体の順位を7位に上げた。 

 レース後、1日目を終えた角田はチームの公式サイト等を通して、「問題が起きたため、多くの周回を重ねることができず、プッシュできたのは4周だけでした。それでも、車の調子は良く感じました」とFP1を振り返り、FP2については「チームが問題を解決してくれたことでよりプッシュし続けることができ、ペースを上げることができました」と満足感を示した。 

 また、2日目に向けて「FP3でさらに車を改善させて、予選に臨めたらと思います」と抱負を語った20歳は、イモラでのレースについて「プレシーズンではこのコースで多くのラップを走り込みましたが、それでも今日のセッションでまた多くの収穫を得ました。特にタイヤ管理について学び、ソフトタイヤからは興味深いデータを得られたので、それを分析して今後に活かせると思います」とポジティブなコメントを残している。 
 
 一方、アルファタウリのチーフ・レースエンジニアであるジョナサン・エッドルスは、角田のレースを次のように分析した。

「今週末に幾つか新しいコンポーネントを持ち込んだ。ユウキの車で幾つかの空力テストを行なったが、残念ながら彼の車はパワーユニットに問題を抱えたことでFP1での走行は限られ、彼は速く走ることができなかった。そこで、FP2前に幾つかの変更を施し、全て正常に戻ったようだ」

 アルファタウリのマシンに関しては、エッドルスが語ったように、このレースからチームが段階的に導入する空力パーツの効果がいかほどのものか注目される他、角田が先日の会見で明かした、158cmという平均より低めの身長をカバーするための特別なペダルボックスも視線が注がれている。

 なお、チームメイトのピエール・ガスリーは、FP1では1分16秒888で4位、FP2では1分15秒629で3位と、バーレーンGPに続いて好調さを発揮するとともに、車のポテンシャルの高さを証明した。 

 この恩恵を、角田も2日目以降で活かすことができるか。「レースをしている時は、自分以外の全てのドライバーが敵。相手がワールドチャンピオンだろうがなかろうが関係ない」(『The Guardian』より)と語る彼の攻撃性が、残りのセッションで存分に発揮されるかが注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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