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「もはやその名前はタブーだ!」孫楊に与えられた“東京五輪特権”に中国メディアも反発!「疑惑は消えていない」

THE DIGEST編集部

2021.05.08

はたして孫楊は新たな聴聞会で身の潔白を証明できるのか。(C)Getty Images

はたして孫楊は新たな聴聞会で身の潔白を証明できるのか。(C)Getty Images

 競泳界の第一人者へ与えられた“特権”に、さすがの母国メディアも懐疑的な見解を示した。

 5月上旬、およそ1週間に渡って中国で開催されたのが、東京五輪への選考会を兼ねた全国競泳選手権だ。注目は、ドーピング拒否疑惑で揺れるスーパースター、孫楊の出場の有無。欧米メディアはそのエントリーを注視していたが、4月下旬に公開された選手リストにその名はなく、「孫楊の東京五輪への道は断たれた」「大逆転はならず!」との見出しが躍った。

 昨年2月、孫楊は一連のドーピング問題に関して、スポーツ仲裁裁判所(CAS)から「8年間の資格停止処分」を言い渡された。いちるの望みをかけ、最後のチャンスであるスイス最高裁判所への上告に踏み切る。コロナ禍で遅れに遅れた審議は11月になってようやく再開され、やがて誰もが驚く仰天裁決が下った。CAS聴聞会のリーダーに人種的偏見があったと判断され、「資格停止処分」は無効とジャッジされたのである。

 あらためて新たな3人の審議官の下で聴聞会が開催される。それが4月に入って、5月24日から28日に行なわれると決まった。その前の全国選手権で孫楊がどんな泳ぎを見せるのか。五輪出場に可能性を残すなかで、どんなタイムを叩き出すのか。久々の登場を期待する声が高まったが、結局メディアやファンは肩透かしを食らった格好だ。
 
 ところが大会が開幕してまもなく、中国水泳協会が独自の代表選考ルールを発表する。「2019年の世界選手権(世界水泳)で金メダルを獲得した選手には、東京五輪の出場権が与えられるべき」と制定したのだ。同大会の中国勢で金メダルを獲ったのは、自由形200メートル&400メートルの孫楊と、背泳ぎ100メートルの徐嘉余の2選手だけだ。明らかに孫楊の救済を意図した“後付けルール”である。

 オーストラリアの全国紙『Herald Sun』が「なんという恥知らずな行動だろうか。孫楊を五輪に出場させたいがために、愚かなルールを思いついたものだ」と糾弾したほか、欧米メディアが冷ややかな目を向けるなか、なんと中国国内からも疑問視する声が上がった。

 昨年末にスイス最高裁が懲罰を覆した際も「だからと言ってドーピング疑惑が消えたわけではない。孫楊の東京五輪出場は夢物語だ」と断じていた全国スポーツ紙、『新浪体育』である。

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