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モータースポーツ

初のモナコに臨む角田裕毅にインディ3勝目を狙う佐藤琢磨がエール「僕のF1での1年目は酷かったから(笑)」

THE DIGEST編集部

2021.05.21

初のモナコGPに挑む角田(左)に、経験豊富な佐藤(右)がアドバイスを送った。(C)Getty Images

初のモナコGPに挑む角田(左)に、経験豊富な佐藤(右)がアドバイスを送った。(C)Getty Images

 F1は今週末に伝統のモナコ・グランプリが開催されるが、同レース初体験の角田裕毅(アルファタウリ)がどのようなパフォーマンスを発揮するか注目される。

 一方、アメリカでは世界3大レースのひとつである「インディ500」も開幕し、5月30日の決勝レースまでに多くのセッションが行なわれることになるが、ここでは過去2度の優勝経験を持つ佐藤琢磨の活躍に期待が寄せられている。

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 マスターズを制したゴルファーの松山英樹、神がかり的な活躍を見せているMLBの大谷翔平ら、米国で活躍する日本人アスリートから刺激を受けているという44歳のドライバーは、オンライン会見で、世界最高峰の舞台での挑戦を始めた後輩・角田にエールとアドバイスを贈った。

 開幕戦バーレーンGPでは9位入賞を果たして鮮烈なデビューを飾るも、2戦目以降は自身のミスや車との相性の問題で苦戦を強いられている21歳のルーキーに対し、かつてジョーダン、B・A・Rホンダ、スーパーアグリで計92レースに出走し、2003年には鈴木亜久里に次ぐ日本人2人目として表彰台(3位)に上がった佐藤は、自身の経験等も踏まえ、以下のように語っている。

「初めての体験で、本当に大変だと思います。世界に慣れるだけでも大変だし。角田選手はセンセーショナルなでバーレーンGPで、特にQ1で2番手タイムというのはすごく鮮烈だったと思います。F1の世界でも、本当にトップレベルで走れる選手だということを、ファンの誰もが確認できたと思います。

 色々なプレッシャーを感じているかもしれませんが、まだ1年目だし。僕のF1での1年目(2002年)は酷かったから(笑)。鈴鹿(最終戦日本GP)でようやく良いレース(5位入賞)ができたという感じでした」
 
「まだまだ、これからだと思います。(角田の所属チームは)今はアルファタウリだけど、元を辿っていけばミナルディで、僕がトロロッソでテストした時(08年)は、半分以上ミナルディのメカニックが残っていました。たぶん、今でも同じような雰囲気だと思うし、ドライバーを中心に一緒にやっていくチームです。レッドブル系列で厳しい側面もあるだろうけど、1年目としては最高の環境でやれていると思うので、自分自身を信じ、スタッフを信じて、頑張ってもらいたい」

「予選のパフォーマンスや、F2時代に見せた巧さと鋭さみたいなのは、僕らドライバーから見てもやっぱりすごいと思います」と、後輩から感銘を受けていることを明かした佐藤。自身はプラクティス初日で3番手のタイムを計測するなど、好スタートを切り、順調にプログラムを消化しているが、これに角田も続いてほしいものだ。

 彼のチームメイトのピエール・ガスリーは、今季ここまでのアルファタウリについて、「他チームよりも成長が少ない。昨季なら8、9位でも素晴らしい結果だったが、今季はもっと期待が高い。それは我々にプレッシャーをかけるし、我々はもっと働かなければならない」と反省のコメントを残しているが(『ITALY24NEWS』より)、彼の後塵を拝している角田は猶更だろう。

「モナコはドライバーの違いが大きく出るコースであり、またミスを犯せば大きな代償を支払わされるコース」(ガスリー)で、スーパールーキーが再び見る者に感銘を与えられるかに要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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