今季のF１第５戦のモナコ・グランプリは20日のフリー走行（FP）からその幕を開ける。スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、初めて体験する伝統の市街地レースに思いを馳せているようだ。

　開幕戦バーレーンGPで９位入賞を果たす鮮烈なデビューを飾ったものの、以降は苦しいレースが続いている21歳のルーキーは、前回のスペインGPも予選から振るわず、決勝は序盤にマシントラブルで初リタイアした。

　チームの公式サイトを通して、「困難な週末だった」と振り返った彼は、伝統の市街地レースに対し、「楽しみにしています」と語った。

「スペインでは、予選でのドライビングに不満があり、ミスを犯しましたが、これを受け入れながら、先に進むことを学んでいかなければなりません。僕はまだF１で４レースを走っただけで、今は気持ちを切り替えています。自分のドライビングに集中し、可能な限り車に適応するだけです」

「これまでのどのカテゴリーでも、モナコでレースをしたことはありませんが、（F３時代に）マカオを走ったことがあり、経験があるので大丈夫です。モナコのようなストリートサーキットで、しかも未経験ということを考えると、異なるアプローチが必要になります。コースは最初にグリップが非常に低く、その後はセッションごとに変化します。重要なのは、走行機会を最大限に活用するため、FP１やFP２でミスをしないことです」
  　モナコGPの日程は他とは異なり、１日早くスタートする。それを知らなかったという角田は、「（走行がない金曜日に）集中力を失わないようにする必要がありますが、コースに適応できると確信しています」と語り、メカニカルな部分にも言及した。

「準備のために、シミュレーターに多くの時間を割きました。僕らの車は、モナコのスローコーナーに対し、最高の状態で臨めるとは限りませんが、とにかくどれだけコースに適応できるかが、重要な要素になると思います。FPではドライビングに集中し、エンジニアが最適なセットアップができるよう、可能な限りのフィードバックを提供するよう努めます。予選では、車に対して自信を持つことです。それがストリートサーキットでは、いつも以上に大事なことだからです」