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【朝原宣治の見解】9秒95の山縣亮太の凄さとは?五輪イヤーに“ピーク”が合う勝負強さを評価

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2021.06.23

3大会連続五輪出場を狙う山縣が、24日開幕の日本選手権に挑む。(C)Getty Images

 いよいよ明日6月24日、五輪代表の座をかけた日本一の戦いの舞台『日本選手権』が開幕する。注目は、先日の『布勢スプリント』で山縣亮太が9秒95(追い風2.0メートル)の日本新記録を叩き出した男子100メートルだろう。

 2008年北京五輪の4×100メートルリレーで、男子トラック種目で日本史上初となるメダルをもたらしたレジェンド朝原宣治氏は、このレースを「山縣選手もスタートは良かったが、それを上回るほど調子がいい多田選手が得意のスタートで飛び出し、それに山縣選手が続いた」と振り返った。

 山縣の良さを「スタートからの加速が上手で後半もスピードが落ちない」と語った朝原氏は、今回のレースでは「課題としていたトップスピードが上がったことで9秒台に突入した」と最高速度11.62メートル/秒が出たことに注目した。

「本当にスムーズに加速していって、トップスピードが高かったので、多田選手を中盤で一気に追い越せたんです」
 
 また、朝原氏は「多分、山縣選手の体調に合わせて五輪が来てる(笑)」と冗談を口にしながらも、「去年だったらチャンスがなかったですね、全然走れなかったので。その辺は運を持っていますよね」と3大会連続五輪出場を狙う山縣の勝負強さも高く評価している。

 勢いに乗るのは山縣だが、簡単には五輪切符を手に出来ないメンバーが日本には揃っている。日本短距離のレジェンドは、「調整が間に合えばポテンシャルが一番高いサニブラウン選手と、今調子がいい山縣選手が抜け出るのでは。あとは多田選手、桐生選手が3番争いかな。小池選手はいつもちゃんと合わせてくるので、絶好調であれば面白い。ケンブリッジ選手も去年のようにバチっとくれば」と後輩らの活躍に期待を寄せている。

取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)

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