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「ユウキは大きな変化を遂げた」上昇傾向の角田裕毅、アルファタウリ首脳陣は“イタリア移住”の効果を強調!

THE DIGEST編集部

2021.06.29

10位入賞で久々にポイントを獲得した角田の評価が上がっている。(C)Getty Images

 スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、F1第8戦のシュタイアーマルク・グランプリで10位入賞を果たした。

 予選でヴァルテリ・ボッタス(メルセデス)のタイムアタックを妨害したとして3グリッド降格のペナルティーを受けたものの、粘り強いレースでポジションを守り切り、チームメイトのピエール・ガスリーが早々にリタイアを喫した中で、大事な1ポイントをチームにもたらした。

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 前の週のフランスGPでは予選Q1でスピンを喫してタイムなし、最後尾から13位まで順位を上げるも悔いばかりが残ったが、直近の3レースを振り返れば、アゼルバイジャンGPでも自己最高の7位入賞を果たしており、それ以前に比べれば、レースの内容や結果は向上していると言える。
 
 これについて、レッドブル・グループのヘルムート・マルコ顧問から命じられた「イタリア移住」が奏功しているという声が少なくないが、チームのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントンも「トレーニングの拠点をイタリアに置き、ファクトリーでより多くの時間を過ごすことは、間違いなく彼に"報酬"をもたらす」と賛同した。

 決勝前日にオランダの専門メディア『RN365』などの取材に応えたエギントンTDは、「何でもそうだが、ひとつのことに時間をかければかけるほど、それは向上する可能性が高くなる。今回の場合、彼とエンジニアとの関係の強化に役立ったと思う。そしてイタリアのトレーニング環境も良好で、天候の良さも役立っている」と、移住は英断だったと認めている。

「ユウキにとっては、非常に良いことだ。彼は常に、ファクトリーの近くにいる。エンジニアと一緒に過ごし、トレーナーと特別なセッションをこなす。デザイナーも含め、F1マシンに関わる人々と常に接し、オフィスではエンジニアと机を並べている」

「彼は全てを吸収し、今では快適さを感じているだろう。ファクトリーの近くにドライバーがいることは、ファクトリーのスタッフのモチベーションを保つ上でも有効だ。これには多くの利点があり、私は諸手を挙げて支持している。これは間違いなく、ユウキの役に立っていると思う」