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オリンピック選手村に冷蔵庫やテレビがない? 東京入りした海外記者が指摘!「濃厚接触者」の扱いも選手とメディアで大きな違いが

THE DIGEST編集部

2021.07.21

海外プレスの質問に対応した橋本聖子東京五輪・パラリンピック組織委員会会長。写真は7月9日の会見時のもの。 (C)Getty Images

 7月20日、国際オリンピック委員会(IOC)の第138次総会が都内で開かれ、終了後に大会組織委員会の橋本聖子会長と、武藤敏郎事務総長がメインプレスセンターで会見を行なった。

 その模様を国内外の様々なメディアが生中継したのだが、ある海外メディアの質問が反響を呼んでいる。

 その記者が指摘したのは、選手からの話として「ロシア選手の選手村には、自室にテレビも冷蔵庫もない」「トイレも不足している」という内容だった。

 これに橋本会長は驚きを露わにしながら、「選手には快適な場所を提供できるように準備してきたと考えている」とコメント。合わせて「冷蔵庫やテレビの件は、早急に対応していく。まずはロシアチームに確認させていただき、できる限りの対応をしたい」と回答した。また、武藤事務総長は「今のような話は初耳。体制は整えている。いろいろご意見があることは承知だが、今後生かしていきたい」と語った。

 ほかにもプレスルームでの「食事の提供がなかった」「通知されていない事項が多い」などと指摘する海外からの記者の追及に、両氏は「詳細を確認させていただきたい」と述べ、早急に対応するとした。
 
 さらに、濃厚接触者についても、選手と海外記者の扱いが異なる点に疑念の声が上がっているようだ。会見で海外の記者から「ここまで扱いが異なる理由は?」と問われた武藤事務総長は、「選手とはルールで作った基準が異なるため」と答えたのみだった。

 今回のルールでは、選手の場合は「濃厚接触者」の判定を受けても、毎日の検査で証明書を提出すればトレーニングを続けることができる。しかし、記者やジャーナリストの場合は、即隔離措置となるようだ。英メディア『Inside the Games』は20日、来日したフィリップ・パーカー氏が「濃厚接触者」判定を受け、14日間の隔離を命じられたと報じた。

 同メディアは「東京に到着してからの3回を含め、2週間で6回のPCR検査が陰性であった 」、「過剰であり、率直に言って受け入れられない」と憤慨。さらに、パーカー氏自身もSNSで「陰性の証明書を持っていて、二重の予防接種も受けた。オリンピックについて正しく報道することを妨げられるのは悔しい。ほかの人が同じ状況に陥らないことを願っている」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部