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「大きな失望感がある」チェコ代表選手団6人の“新型コロナ陽性”で波紋拡大。首相は「スキャンダルだ。理解できない」

THE DIGEST編集部

2021.07.23

女子ビーチバレーで東京五輪出場を予定していたスルコバ。「大きな失望感がある」などと現在の胸中を明かした。(C)Getty Images

女子ビーチバレーで東京五輪出場を予定していたスルコバ。「大きな失望感がある」などと現在の胸中を明かした。(C)Getty Images

 東京五輪に参加するために来日していたチェコ代表選手団から、次々と新型コロナウイルスの感染者が確認された。開幕直前に浮上したこの騒動が、大きな波紋を広げている。

 今回、新型コロナの陽性反応が出たのは、同じフライトで来日していた4選手と関係者2名。現地メディア『Seznam Zprávy』によると、最初に感染が判明したチームドクターのブラスティミル・ヴォラチェク氏は、新型コロナウイルスの予防接種を受けていなかったという。

 この事態を受け、同国のアンドレイ・バビス首相は「スキャンダルだ」と言及。「どうしてこんなことになったのか、まったく理解できない」と続けると、「私たちはワクチンの接種を呼びかけている。なのに代表チームの医師がワクチンを接種していない。(大会に)参加できなくなったアスリートにとって不公平だ」と糾弾した。
 
 一方、『CT24』によると、ヴォラチェク氏は代表チームに加わるための条件をすべて満たしていたといい、「予防接種は任意と指定されていた」と話したとのこと。これに対して、チェコテニス連盟のイヴォ・カデルカ代表は「悲劇の本質は、アスリートにとって長年の努力と苦労が水の泡になってしまったことだ」と指摘している。

 また、今回の感染で12年ロンドンから続いていた五輪連続出場が途絶えた女子ビーチバレーのマルケタ・スルコバは、「大きな失望感がある」と現在の心境をコメント。「バーラ(ペアを組むバルバラ・ヘルマンノバ)との東京への旅をこのような形で終わらせなければならないのは、私にとってひどく悲しいこと」と悔しさを露わにした。

 同国オリンピック委員会(COC)のイリ・ケジュヴァル会長は「(欠場となった選手たちが)五輪で一生に一度のチャンスを得ていたかもしれない。それを叶えられなくなってしまった選手たちに謝らなければならない」と謝罪。感染原因については、現在調査を進めているという。

構成●THE DIGEST編集部

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