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格闘技・プロレス

鷹木信悟が初防衛も“代役”を務めた棚橋弘至に脱帽!「さすがはエース! 本当の勝者はアンタかもな」【新日本】

どら増田

2021.07.26

場外でも激闘を演じた鷹木と棚橋。この両雄の争いはドームを大いに沸かせた。(C)新日本プロレス

場外でも激闘を演じた鷹木と棚橋。この両雄の争いはドームを大いに沸かせた。(C)新日本プロレス

 7月25日、新日本プロレスは東京ドームで『WRESTLE GRAND SLAM in TOKYO DOME』を開催した。

 注目のメインイベントとして開催されたIWGPヘビー級選手権試合は、当日になって王者の鷹木信悟への挑戦者が変更された。当初組まれていた飯伏幸太が、なんと誤嚥性肺炎の回復状態を考慮した結果、大事をとって東京ドーム大会を欠場。これによって対戦カードが変更され、棚橋弘至の“代打出場”が決まったのだ。

 前日の愛知県体育館大会では、スペシャルシングルマッチでKENTAを撃破。試合後には東京ドームに向け、「準備できてまーす!」とアピールしていた棚橋。バックステージでは「俺はね、飯伏の選択を尊重しますよ」と語った“エース”だったが、スクランブル発進に向けて出撃態勢を整えていた。

 そして迎えた一戦は、お互いにロックアップからの力比べをいきなり披露。これは棚橋が制するが、序盤戦の主導権を握ったのは、現チャンプだった。持ち前のパワーを活かしたラリアットで場外へ吹っ飛ばして、場外戦に持ち込んだ鷹木は、リングに戻ってからもスリーパーからの肩固めと矢継ぎ早に攻撃を展開していく。

 鷹木の技を喰らいまくる棚橋。しかし、場内から後押しする手拍子が送られると、これに感化されたのか、ドラゴンスクリューを連発。さらにテキサスクローバーホールドも見舞って形勢逆転。一気に攻勢を強めていった。

 そして激しい攻防戦のなかで雌雄は決する。
 
 棚橋が飯伏の必殺技であるカミゴェを決めてからハイフライフローを決めるもカウントは2。気迫で立ち上がった鷹木も必殺のラスト・オブ・ザ・ドラゴンを決めるもカウントを奪えずにダウン。

 その後、立ち上がった両雄は渾身のエルボー合戦に突入。最後はコーナーの攻防を制し、雪崩式のデスバレーボムと正調式のラスト・オブ・ザ・ドラゴンを叩き込んだ鷹木が、カウント3をもぎ取ったのだった。

 まさに死闘を呼ぶにふさわしい戦いを制した鷹木は、試合後に「棚橋弘至、アンタやっぱりスゲェよ。さすがはエース。ある意味ホントの勝者はアンタかもな。これで1勝1敗!またやろう!」と前日に代打出場を決めたエースを称えた。

 そんな鷹木が大会を締めようとした時だった。突如として場内が暗転すると、EVILとディック東郷がビジョンに登場。そして「次の挑戦者はオレだ!」と挑戦表明。そして場内に再び照明が灯るとリング上にEVILと東郷が。

 EVILは、鷹木に必殺のEVILを炸裂。好勝負の余韻を消す暴挙には、さすがに客席から罵声も飛び交っていた。これは当然の反応だろう。

 何はともあれ、飯伏の信条である「逃げない! 諦めない! 裏切らない!」を立証するような素晴らしい試合を見せつけた棚橋。その存在をやはり忘れてはならない。IWGP世界ヘビー級のベルトを巻く日がいまから楽しみだ。

◆新日本プロレス◆
『WRESTLE GRAND SLAM in TOKYO DOME』
2021年7月25日
東京・東京ドーム
観衆 5389人
▼IWGPヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>○鷹木信悟(37分26秒 片エビ固め)棚橋弘至●<挑戦者>
※ ラスト・オブ・ザ・ドラゴン
※鷹木が初防衛に成功する。

取材・文●どら増田

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