７月26日、東京五輪の柔道男子73キロ級に出場した大野将平（旭化成）は、リオデジャネイロ大会に続いて金メダルを獲得し、２連覇を達成した。ジョージアのラシャ・シャフダトゥアシビリを相手に迎えた決勝戦は４分間では決着がつかず、延長戦に突入。なかなか決めきれない展開が続いたが、最後は支え釣り込み足で技ありを奪い、９分を超える死闘を制した。

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　国際柔道連盟の公式サイト『ijf.org』も、大野の金メダルに注目。「オオノの世界ランク13位という数字は、その才能とはかけ離れている。彼は大会にはそれほど参加しないが、参加するときには、ある種、簡単に金メダルを取る」と綴り、大野の強さにありとあらゆる賛辞を送った。

　同記事は、まずは決勝戦の内容に言及。「２人の男にとって重要なのは単にタイトルを取ることだけではなく、最も純粋な柔道をし、良い内容で勝つことであるように見えた」と伝え、柔道の試合としての価値の高さを称賛。そして大野に対しては、「落ち着きの権化」「常に感情をコントロールし、岩のように安定している」「ベストを尽くし、一種の芸術を生み出した」「柔道におけるミケランジェロ、あるいはレオナルド・ダ・ヴィンチ」「巨人」「誰もオオノを止められないように見えた」と絶賛の嵐。「これからもこの芸術家のさらなる作品を待っている」と、今後にも期待を示した。
  　銀メダルに終わったシャフダトゥアシビリも、勝利した大野を讃えた。

「もちろん私は少し失望している。でも、オオノは最高の柔道家だ。彼はとても強く、決してミスはしない」

　井上康生監督も「世界最強の柔道家」と称するほど、素晴らしい戦いぶりで頂点に輝いた大野。準々決勝まではオール一本勝ちで勝ち上がるなど、内容の伴った戦いで強さを見せつけた。王者の風格漂う戴冠だった。

構成●THE DIGEST編集部

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