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「不公平だ!」ロシア競泳選手が米放送局に合わせた試合時間に怒り!責任者は「アスリートにとっても有益なこと」【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.28

東京五輪の開催環境について不満を漏らしたエフィモワ。リオで銀メダルを獲得していた100m平で5位に終わっている。(C)Getty Images

 大会運営者に選手から不満の声だ。

 ほぼ無観客という異例の状況下で開幕した東京五輪。組織委員会によると、7月1日以降に大会関係者から判明した新型コロナ陽性者は計148名にのぼり、26日には男子テニスのダブルスに出場していたジャンジュリアン・ロジェール(オランダ)が棄権に追いやられるなど、選手間にも感染の不安が広がっている。

 この現状について不満を爆発させたのは、2016年リオ五輪の女子競泳で2つの銀メダルを獲得しているユリア・エフィモワ(ロシア)。『Match TV』を通じ、「どこにも行けないこと、多くの選手が競技を中断されていることに憤りを感じている。誰もが競技できるわけじゃないなんて、不公平なオリンピックだ」と訴えた。
 
 さらに、米放送局の要求に合わせて決勝の試合時間が午前中に組まれていることにも、「残念ながら、この世界ではお金がすべてを決めてしまう。選手には注意が払われていない」と大会主催者を批判。「夕方に決勝が行なわれるなら、もっと良い結果が得られるだろう」とレース前にコメントを残した。

 これに対し、IOCのプレスサービス責任者であるマーク・アダムス氏は「このような批判を耳にしたのは初めてではない」としたうえで、「もちろん、より選手は生産性を高めたいと思うが、同時に選手をプロモートする放送局の要求も考慮する必要がある」と説明。「これは放送局だけでなく、アスリートにとっても有益なことなんだ」と続けた。

 その後、27日に行なわれた決勝では1分6秒02とタイムを伸ばせなかったエフィモワ。全体5位に終わり、惜しくもメダルを逃している。

構成●THE DIGEST編集部