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「孫はチームメイトの復讐を誓っていた」伊藤美誠の準決勝敗退に香港メディアが反応。シンガポール紙は自国選手の3位決定戦に悲観的

THE DIGEST編集部

2021.07.29

混合ダブルスとの2冠を狙った伊藤だが、無念にも準決勝で3位決定戦へ。銅メダルをかけてシンガポールのユ・モンユと戦う。(C)Getty Images

混合ダブルスとの2冠を狙った伊藤だが、無念にも準決勝で3位決定戦へ。銅メダルをかけてシンガポールのユ・モンユと戦う。(C)Getty Images

 7月29日、東京オリンピックの卓球女子シングルス準決勝が行なわれ、日本の伊藤美誠は中国の孫穎莎に0-4でストレート負けを喫し、3位決定戦でシンガポールのモンユ・ユと銅メダルを懸けて争うこととなった。

 水谷隼とのペアで混合ダブルスを制し、二冠を目指した伊藤だったが、第1ゲームを3-11の大差で落とすと、以後も巻き返しを図ることはできず、9-11、6-11、4-11で落とした。第2ゲームは一時、9-3とリードしたにもかかわらず逆転され、ますます流れは悪くなっていった。

 4連敗を喫していた同い年のライバルに再び返り討ちに遭った後、伊藤は目に涙を浮かべながら、「2ゲーム目を取れなかったことが大きかったと思う。そこから3ゲーム目への入りがあまり良くなく、そこを立て直せなかったのが敗因」と振り返り、「調子は結構いい方だと思うが、これが実力。しっかり気持ちを切り替えて、次の試合に準備したい」と、水谷以来となるシングルスでのメダル獲得に向けて気持ちを切り替えた。

 一方、気迫の完勝で伊藤を逆転して世界ランク2位に浮上した孫は、「毎回、(伊藤との)対戦は楽しみ。試合をするたびに勉強になる。試合ごとに強くなってきている」と称えながらも、「勝利を掴める自信はあった」とも語っている。
 
 米国スポーツ専門チャンネルの『ESPN』は「開催国の伊藤は0-4で敗れ、孫と彼女の同胞である陳による決勝カードの実現を許した」と、そして中国の通信社『新華社』は「孫と陳夢が中国勢による決勝を実現。孫は混合ダブルス王者の伊藤を打ち負かした」、それぞれ報じた。

 中国のメディアでは、他にも放送局『CGTN』が「孫が伊藤を一蹴」と速報で伝え、香港の日刊紙『SCMP』は「中国のスター選手2人が決勝へ進み、伊藤は大きな損失を被る」「決勝に進むはずだった伊藤は、ランクが1つ下の孫にわずか34分で敗れた」と報道。また、「伊藤と水谷が混合ダブルスで許昕・劉詩雯ペアを下してショッキングな金メダルを獲得したことで、孫はチームメイトの復讐を誓っていた」とも綴っている。

 一方、シンガポールの『THE STRAITS TIMES』は、自国のユ・モンユが出場する3位決定戦に言及。彼女が陳との準決勝で左足を負傷したこともあって「銅メダルを懸けた伊藤との争いは、過去の対戦成績が1勝7敗であり、世界ランクも大きく離れており、さらに負傷も加わって、もはや勝ち目はなさそうだ」と悲観的な展望を示した。

 この怪我について、『Channel News Asia』は「左大腿部のちょっとした負傷」だというユ・モンユ本人のコメントの他、本日20時に行なわれる3位決定戦に向けて彼女が「あまり動けないが、怪我というだけで諦めたくはない。戦い続け、後悔がないように頑張りたい」と意気込みを語ったことを伝えている。

構成●THE DIGEST編集部

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