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「スポーツマンシップの神髄!」走り高跳びで金メダリスト2人が誕生の“歴史的瞬間”に世界が沸く!【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.02

金メダルを獲得した2人が肩を組みウイニングランする様子。写真中央がバルシム、右がタンベリ。(C)Getty Images

金メダルを獲得した2人が肩を組みウイニングランする様子。写真中央がバルシム、右がタンベリ。(C)Getty Images

 まさに歴史的瞬間だった。

 走り高跳び決勝で2人の金メダリストが誕生したのだ。2メートル37まで1度の跳躍で決めたムタズエサ・バルシム(カタール)とジャンマルコ・タンベリ(イタリア)は、オリンピック記録である2メートル39の高さに果敢に挑むも、互いに3回の試技でクリアならず。

 通常1位が決着するまで追加試技を行なう「ジャンプオフ」を実施することが多い同競技。バルシムが審判に「2つの金メダルは貰えますか?」と確認したところ、審判が「可能だ」と返答。両者は目を合わせ握手を交わし同意し合うと、健闘を称え固いハグをかわした。

 今回は「当該競技者がもうこれ以上跳躍しないと決めた場合を含みジャンプオフが実施されない場合、同成績により第1位となる」という規則に従い、2人がチャンピオンとなった。

 陸上競技で複数人の金メダリストが誕生したのは、1912年ストックホルム大会以来109年ぶり。この歴史的瞬間を世界中のメディアが注目したようで、アイルランド『Virgin Media News』のギャバン・レイリー記者は「スポーツマンシップの神髄だ!」とコメント。またカナダ放送局『CBC』で記者を務めるデヴィン・ハーロウ氏も「東京2020の素晴らしい場面だ」と絶賛した。
 
 金メダルに至るまで互いに怪我を乗り越え苦労してきた2人。英公共放送局『BBC』では両者の喜びのコメントを掲載している。

 ロンドン、リオ大会では銀メダルで、悲願の優勝を飾ったバルシムは、「怪我や多くの挫折を味わいながら待ち続けた5年間だった。だけど今日ここで、この瞬間とこれまでの全ての犠牲を分かち合っている。だからこの瞬間が本当に価値あるものだと思う」と誇らしげに語った。

 一方、2016年のリオ大会直前に行なわれたダイヤモンドリーグで2メートル39の大記録を打ち立てるも、足首の怪我でリオ大会を欠場したタンベリは、「やっと戻ってこられた。金メダルを手にしたよ。信じられない。これまで何度も夢見てきたことなので」と喜びを爆発させている。

構成●THE DIGEST編集部

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