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「ここは本当に日本なのか?」卓球会場に響き渡った“大声援”に中国代表の底力を感じた【東京五輪】

江國 森(THE DIGEST編集部)

2021.08.07

今五輪でも圧倒的な強さを見せた卓球中国代表。スタッフらの声援もダントツだった。(C)Getty Images

今五輪でも圧倒的な強さを見せた卓球中国代表。スタッフらの声援もダントツだった。(C)Getty Images

 8月6日に行なわれた東京五輪・卓球競技の男子団体戦決勝で、中国代表はドイツ代表に3-0のストレート勝ちを収め、4連覇を達成した。

 これで中国勢は男女団体戦の金メダル、男女シングルスの金/銀メダル、混合ダブルスの銀メダルと7つのメダルを獲得。他国に負けたのは水谷隼/伊藤美誠ペアに屈した混合ダブルスの決勝のみと、相も変らぬ圧倒的な強さを見せた。

 取材した女子団体の決勝では、無観客の会場に響き渡る大声援にも驚かされた。スタンドに陣取った30人ほどのスタッフがポイントを上げる度に、大声と拍手で盛り上げる。私が座った記者席は、1列4つの席のうち3人が中国の記者。こちらでも随所に拍手が起き、「ここは本当に日本なのか?」とさえ思ってしまった。
 
 日本のエースである伊藤美誠は、シングルスの準決勝で孫穎莎に敗れた後、「中国の選手に一度流れを渡すと、引き戻すのが難しい。他の国の選手ならそれができるのに…」とこぼしていた。

 団体戦の決勝でも、日本代表(伊藤、石川佳純、平野美宇)に対し、中国が連続ポイントを取ったシーンが何度もあった。そして、点を取る度に熱を上げる声援が“3人娘”をのみ込んでいった。

 中国の記者に話を訊いたところ、その“応援団”の中には、卓球関係者だけでなく、選手の出身地域のお偉いさん方も含まれているという。「負けたほうが話題になる」というほど、無類の強さを誇る卓球の中国チーム。その底力をまざまざと見せつけられた気がした。

取材・文●江國 森(THE DIGEST編集部)

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