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逆転で頂点に立ったレスリング乙黒拓斗が一夜明けての心境を語る「金メダルが手元にあることが不思議な気持ち」【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.08

前夜はドラマチックな逆転で金メダルを手にした乙黒拓斗。男子レスリングでの金はロンドン五輪以来の快挙となった。(C)Getty Imaes

 東京オリンピックのレスリングフリースタイル65キロ級で、日本男子に唯一の金メダルをもたらした乙黒拓斗(自衛隊)が、一夜明けてメダリスト記者会見に出席し、今の心境を語った。

 改めて金メダルの感想を問われた乙黒は、「夢が実現できたんだなと少しずつ実感しています。今は、金メダルが手元にあることがまだ不思議な気持ち、少し夢のような気持ちです」と、喜びの心境を表現。

 コロナ禍での金獲得になったことについて「複雑な気持ちはあるんですけど、一選手としては、出るからには自分の全力を出すというつもりで挑みました。その結果、金メダルを取れてすごくうれしいです」と、心中苦しい部分もあったことを明かした。
 
 大きな目標を成し遂げた今、何がしたいかという質問も飛んだ。これには「海がきれいな所に行って、ゆったりと空を眺めて1日を過ごすような、ゆったりとした時間を過ごしたい」と率直な気持ちをコメント。

 乙黒はまだ22歳。当然、3年後のパリ五輪に向けての期待もかかるが、その思いを問われると、「今、目指すかどうかはわからないんですけど…」と言い淀んだ。「東京オリンピックをメインにして考えてきた」ことが大きく、すぐに気持ちを切り替えられない様子。「この大会がひとつ終わり、この後一回休んで、少しずつ前に進めたらいいなと考えています」と言葉を選ぶように語った。

 それだけ長い間、多大な緊張を強いられ続けたということだろう。一度ゆっくりリフレッシュし、新たな目標を見つけて走り出してほしい。

構成●THE DIGEST編集部

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