格闘技・プロレス

なつぽいと痛み分けも“闇堕ち”したキッドは挑発止めず! 「ベルトを剥がせると思うとゾクゾクする」【スターダム】

どら増田

2021.08.09

なつぽいの前哨戦を終えたキッド。その表情は自信に満ちていた。写真:FUZKI

 8月8日、ブシロード傘下の女子プロレス団体『スターダム』は、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)第2競技場で、『5 STAR GP 2021~OSAKA Day-2~』を開催した。

 セミファイナルでは、なつぽいとスターライト・キッドが激突。「8.29ベルサール汐留大会」でのハイスピード選手権の前哨戦にもなった一戦は、月末の直接対決を意識した両選手は序盤から素早い攻防戦を繰り広げた。

 大江戸隊への"闇堕ち"をしたキッドは、ドロップキックからのストンピングの連打、さらにカカト落としと首への四の字を浴びせていく。一方のなつぽいも、渾身のエルボーで応戦していく。

 その後、何度も丸め込まれて窮地に陥るも、粘りの戦いを見せたなつぽい。場外で大江戸隊による急襲を受けてもなお戦い続ける彼女は、キッドを場外へ引きずり落とすと、トップコーナーから場外へのプランチャを炸裂させた。

 しかし、キッドも負けじと場外でスイングDDTを決め、これで両者が場外でダウン。淡々とカウントが進むなか、なつぽいが起き上がりリングへ戻ろうとするが、キッドが足を引っ張って妨害。結局、このまま20秒が経過し、両者リングアウトの痛み分けとなった。

 試合後マイクのコードでなつぽいの首を絞めるなど、"暴挙"に出たキッドは、リング上で、「おい、これは5 STARの公式戦か? いやいや、ハイスピードの前哨戦でもあるよな。お前が望む通りの結果にするわけねえだろ。お前の手の内なんかな、もうわかってんだよ。これが黒いキッドからの挨拶代わりだ!」と挑発し続けた。
 
 バックステージでもキッドは、「そもそもなあいつが『黒いキッドでまたお願いしにきて』なんてめんどくせぇこと言ったからこうなってんだろ。残念だったなお前の望む結果にならなくて。でも、闘ってみて、すごい楽しそうにハイスピードに動いていて、あの妖精ちゃんからベルトを剥がせると思うとゾクゾクしてたまんないわ。でも、そんなの関係ねぇくらい燃えてんだよこっちは!」と、なつぽいへの闘志を燃やし続けた。

 一方のなつぽいは、「闇落ちしたキッちゃんと初シングルだったんですけど、キッちゃんはもっとアタマのいい子だと思ってました」とキッドの挑発をかわした。

「大事なリーグ戦、何を企んでるのかわかんないけど、前のキッちゃんだったら少なからずちゃんと勝ったうえでマイクを持ったんじゃないかなって。このベルトはそう簡単に取らせません。闇堕ちしたキッちゃんを私が止める」

 前哨戦は"不完全燃焼"に終わった両雄。来る8.29のタイトルマッチでは完全決着を期待したいところだ。
 
 ◆スターダム◆
『5★STAR GP 2021~OSAKA Day-2~』
2021年8月9日
大阪・エディオンアリーナ大阪第2競技場
観衆 405人(超満員札止め/コロナ対策限定人数)
▼5★STAR GP 2021 レッド・スターズ公式リーグ戦(20分1本勝負)
▲なつぽい【3点】(9分43秒 両者リングアウト)スターライト・キッド▲【3点】

取材・文●FUZKI/どら増田