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格闘技・プロレス

棚橋弘至がUS王座初防衛! 敗戦も“感涙”の飯伏幸太は「ずっと、ずっと、夢を与え続けてくれる人だな」と感謝

どら増田

2021.09.05

IWGP USヘビーのベルトを高々と掲げる棚橋。この男はやはり絵になる。写真:徳原隆元

IWGP USヘビーのベルトを高々と掲げる棚橋。この男はやはり絵になる。写真:徳原隆元

 9月4日、新日本プロレスは、メットライフドームで『WRESTLE GRAND SLAM in MetLife Dome』を開催。新日本としては約7年ぶりとなる同会場でのビッグイベント。その二連戦初日のメインイベントは、IWGP USヘビー級王者の棚橋弘至が、誤嚥性肺炎による体調不良で欠場中だった飯伏幸太を挑戦者に逆指名。大注目のタイトルマッチが実現した。

 序盤は棚橋ペースで進む。王者のいつも以上に厳しいヒザ攻めを受ける飯伏だったが、復帰明けとは思えぬ動きで応戦。次第に一進一退の攻防戦へと転じていった試合に、観客は熱狂の渦に巻き込まれていった。

 試合を決したのは王者の“機転”だった。王者が繰り出したハイフライフローをヒザで迎撃した飯伏が一気に必殺のカミゴェを繰り出す。しかし、ここで棚橋は正調のカミゴェにカウンターのスリングブレイドで応戦。そしてドラゴンズープレックスからハイフライアタックを決めると、勝機と見るやコーナーに駆け上がり、再びハイフライフローを炸裂させてカウント3をもぎ取った。

 試合後、両雄は涙。座例をしてからリングを去った飯伏に初防衛を果たした棚橋は、「皆さんが言えない代わりに俺が言いますね。飯伏、お帰り! まだまだ夢の続きあるだろ? しっかりコンディション整えて上がって来いよ!」とエール。これに飯伏は「もう1回! 試合お願いします! ありがとうございます!」と呼応してバックステージに去っていった。
 
 最後はファンの拍手に煽られて、エアギター(2回のアンコールあり)からの「愛してま~す!」で叫んだ棚橋は、バックステージでも感慨深げに自信を口にした。

「ありがとうございました。7年ぶりにメットライフドーム大会ができて、7年前はギターで(ジェフ・ジャレットに)ぶん殴られた記憶しかなくて。でも、7年後、見てくださいよ。メインイベンのタイトルマッチで、勝ってんだから。これは『棚橋疲れてない説』がさらに現実味を帯びてきたというか。

 ま、今日のタイトルマッチだけど、ファンのみんなは、飯伏がどういう状態で帰ってくるかというのが気になってたと思うし……。俺も、あんまり情報が入ってこなかったから、予想はできなかったんだけど……、三味線カマしやがったっすね。全然変わってねぇじゃん!素直に、『おかえり』と。まだ、先になるよね。けど、みんなそれぞれの生活、目標に向かって、頑張っていきましょうよ。でね、何かちょっとしたきっかけでいいんで、『あぁ、棚橋、何してっかな?』とか、『あぁ、私、そういえば(急にこみ上げて涙声になり)プロレス好きだったな』とか思い出してもらって。そこには、棚橋がいますから」

 最後は背筋を伸ばして「はい! 明日もあるんで。名古屋、東京ドーム、ロサンゼルス、西武ドーム。4大会連続メイン。この記録はちょっと破られないな。(立ち上がって)ありがとうございました」と締めくくった。
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