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「輝きを放つことなく、目立たないまま」不運なオランダGPでの角田裕毅に専門メディアは軒並み低採点&酷評

THE DIGEST編集部

2021.09.07

角田はマシントラブルでリタイアを余儀なくされた形だが、各メディアの評価はシビアなものだった。(C)Getty Images

 スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、F1第13戦オランダ・グランプリの決勝を14番手(予選は15番手だったが繰り上げ)でスタートしたが、パワーユニット(PU)のトラブルにより、50周目にピットに入り、そのまま車を降りた。リタイアは今季2回目である。

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 フリー走行1回目(FP1)でもPUの不具合で3周の走行に終わり、さらに予選では久々に進出したQ2で最終アタックの前に赤旗(セッション終了)が出るなどの不運に見舞われたルーキーは、決勝でも外的要因によって強制終了を余儀なくされた。

 角田自身のミスはほとんどなく、自身でも「進歩を重ねている」とある程度の手応えを掴んでいたが、10点満点の採点方式を導入している各国の専門メディアの評価は以下の通り、軒並み厳しいものとなった。

 まず、『RN365』は「5.5」で、これは20人中で16番目。寸評では「ザントフォールトではAT02が力強いペースを見せていたこともあり、角田にとっては残念なGPとなった。チャレンジングなコースで、彼が車の特性をしっかり掴み切れていないことが明らかになった。レースではPUの問題で早々にリタイアしたが、いずれにしてもポイントを獲得する可能性はほとんどなかった」と綴られている。
 
 同じく「5.5」だったのは『F1i.com』。「FP1で3周しか走れず、可能な限りの走行が必要なルーキーにとっては大きな痛手となり、そこからポイントとは無縁のGPが進んでいった。予選はQ1突破に成功するも、ピエール・ガスリーが2列目に並んだ(4位)のに対し、角田は15位……。レースでも自力で順位を上げられず、ピット戦略も活かせなかった。ザントフォールトでは輝きを放つことなく、目立たずにレースを終えた彼は今、モンツァ(次戦イタリアGP)を心待ちにしているだろう」として、17番目に低い評価となった。

「3」を与えたのは『THE RACE』で、「予選Q2では赤旗によって最終アタックを阻まれたドライバーのひとり。ソフトのフレッシュタイヤを使うことができなかったことは、決勝の戦略にも影響を与えた。走行できたとしてもQ3に進むことは難しかったと思われるが、タイム更新ができなかったことで、ガスリーとのタイム差が約2秒と、その差が際立つ結果となった。ドライビングは安定していたが、特別な速さはなかった」と、ネガティブな論調に終始している。

『THE RACE』では低採点も、下にニキータ・マゼピン(ハース)がいたが、『CRASH』はニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)と並んでの最低採点「4.0」。「今回もやはり、予選でのパフォーマンスにおいて、ガスリーの域には全く迫れずに終わった。トップ10から大きく離れたポジションからのレースでは、PUのトラブルによってリタイアを余儀なくされた」と、ルーキーを酷評した。

 そして最後に、単独最低の「5」を与えたのは『planetf1』で、「決勝のリタイアは彼のミスによるものではなかったが、それ以前から角田にとってはうまく事が運ばない週末だった。ガスリーが4位でレースを進める間、この日本人ドライバーは中段よりも後ろでのドライビングを余儀なくされた。チームメイトにこれほど離されたドライバーは、他にはいない。今回はクラッシュはしなかったが……」と、皮肉もまじえての厳しい内容となった。

構成●THE DIGEST編集部

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