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マラソン・駅伝

「人種差別や中傷的な反応があった」東京五輪で“給水妨害疑惑”をかけられた仏代表ランナーが非難に嘆き

THE DIGEST編集部

2021.08.29

東京五輪でのレースで30キロ手前まで先頭集団に加わったアンドゥニ。28キロ過ぎの給水地点での行動を振り返った。(C)Getty Images

東京五輪でのレースで30キロ手前まで先頭集団に加わったアンドゥニ。28キロ過ぎの給水地点での行動を振り返った。(C)Getty Images

 東京五輪の男子マラソンで発生した“給水アクシデント”には、世界中から非難の声が殺到した。

 問題視されたシーンは、28キロ過ぎに起きた。小刻みなペースのアップダウンで集団のふるい落としがされるなか、先頭集団になんとか食らいついていたモルア・アンドゥニ(フランス)は、ペットボトルが並ぶテーブルに差し掛かると、水を上手く掴めず、最前列のものを全てを倒してしまったのだ。

 レース後には、ライバルたちの給水を妨げるため故意に行なったのではないかと疑いの目を向けられ連日話題となった。そして今回、改めてフランス紙『Actu.fr』が同行為をしたアンドゥニのコメントを掲載。本人は「28~29キロ辺りできつくなり、集団につくのが困難になった」とレースを振り返り、問題の給水シーンはこう話した。

「あの時はもう朦朧としながら、先頭集団に付こうとレースにだけ集中していた。私は手前と2番目のボトルを掴もうと思ったけど失敗した。そしてようやく最後のボトルを取れたんだ」
 
 結局30キロ手前で先頭集団から遅れたアンドゥニは、2時間14分33秒で17位フィニッシュ。「私にとってもスポーツマンシップを尊重することは本当に大事なことなんだ」と誓うように、実際15キロ過ぎの給水では、水を取れなかったローレンス・チェロノ(ケニア)に自身の水を分けている。

 高温多湿の過酷な環境下で開催された同レースは、出場した106選手のうち完走したのは76名。心身ともに厳しいなかでミスを犯したアンドゥニに対しては、いまだ心無い声が多く届いているようで、「人種差別や中傷的な反応があった」と嘆いた。

構成●THE DIGEST編集部

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