いま、韓国でちょっとした話題となっているのが、とある“食パン”を巡る価格論争だ。

　全国紙『東亜日報』などが報じたのは、国民的スーパースターにまつわるトピック。東京五輪の韓国女子バレーボール代表主将で、見事なキャプテンシーを発揮してチームを束ね、下馬評を覆すベスト４進出の立役者となったキム・ヨンギョンである。
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　９月９日、韓国で販売がスタートしたのが、彼女の超人気ブログ「食パンオンニ（食パン姉さん）」と同名の商品だ。３枚の食パンのセットで、キム・ヨンギョンが刷り込まれた２枚のステッカーが同梱されており、選手自身も大々的なPRに協力した。一流アスリートの人気と知名度に乗っかった便乗グッズである。

　しかし『東亜日報』によると、発売開始から１週間が経過し、国内では不満の声が噴出しているという。1800ウォン（約168円）という値段に見合っていないと、消費者が声を上げているのだ。

　同紙はユーザーたちの辛辣な声を紹介。「たった３枚でこの値段はあり得ない！」「ジャムかピーナッツバターでも入っているのかと思いきやナシ。そのまま食べろと言うのか」「スーパーなら食パン400グラムで2900ウォン（約270円）。それが120グラムで1800ウォンなんてバカ高い」「ステッカー代だけで1000ウォン（約93円）はかかっているな」などなど、文句たらたらである。
  　一方で、キム・ヨンギョンを擁護する意見も少なくない。「ヨンギョンのイメージダウンにつながりかねない」「1800ウォンだと知っていたら契約していなかったのでは？」「彼女は企業に利用されたんだ」といった調子である。販売元の『SPCサムリプ』社は特殊な製法と材料によって、独自のもっちもち食感を実現させたとアピール。もともと「高級食パン」として売り出していた。

　キャラクターとコラボしたグッズが割高となるのは当たり前。それを差し引いても、韓国の消費者の“ガッカリ感”が大きかったということだろうか──。

構成●THE DIGEST編集部

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