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バレーボール

「日韓戦のスリルが忘れられない」韓国バレー界の女帝、キム・ヨンギョンが東京五輪の“大分岐点”を回顧!「私は悪役になった」

THE DIGEST編集部

2021.09.10

東京五輪で圧倒的な存在感を放ったキム・ヨンギョン。韓国では老若男女を問わない人気を誇る。(C)Getty Images

東京五輪で圧倒的な存在感を放ったキム・ヨンギョン。韓国では老若男女を問わない人気を誇る。(C)Getty Images

 いまや韓国でもっとも尊敬を集めているアスリートだ。東京五輪で韓国女子バレーボール代表を4位に導いた主将、キム・ヨンギョンである。
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 下馬評が低かったチームを持ち前のキャプテンシーでグイグイと牽引。最後は準決勝、3位決定戦で連敗を喫してメダルこそ逃したが、韓国国民が「東京五輪でもっとも感動したこと」の筆頭に挙げたのが、女子バレーの快進撃だった。世界的スターであるキム・ヨンギョンを中心軸に、最後まで諦めない闘争心で、ファンの心を打ち続けたのだ。

 大会後に代表引退を表明したキム・ヨンギョン。もともとあった人気が爆発し、帰国後はテレビ出演やCM撮影などに引っ張りだこで、マスコミに登場しない日がないほどだ。そして今回、『MBC』テレビのトーク番組に代表チームの僚友たちと出演。キャンプ場でアウトドアを楽しみながら、東京五輪での激闘を振り返った。

 やはり印象深いのは、宿敵・日本との壮絶戦だったという。

 予選ラウンドの第5戦で日韓両雄が激突。勝利したほうが決勝トーナメント進出(ベスト8)を決める重要な一戦となった。大接戦の2-2で迎えたファイナルセット、先にマッチポイントを掴んだのは日本だったが、韓国は不屈のスピリットで窮地を脱し、ライバルに競り勝った。日本は結局8強入りを逃がし、韓国は4位で大会を終える。日韓戦は両国の明暗が分かれた大きな分岐点だった。
 
 キム・ヨンギョンは「ずいぶんと時間が経ったけど、いまでも日韓戦で味わったあのスリルが忘れられない」と振り返り、「マッチポイントを握られても負ける気はしなかった。私たちは自信に満ち溢れていたから」と力を込めた。それでも、自身は勝利の余韻を楽しんではいられなかったと回顧する。

「ものすごく嬉しくて、ずっと喜んでいたかったけど、あの試合が終わりじゃない。私は浮かれる選手たちを叱りつける悪役を演じる必要があった。まさにオフィシャルの“ガミガミ”ですよ(笑)。キャプテンを任されている以上、自分のやるべきことをやっただけです」

 新シーズンから活躍の場を中国に移し、スーパーリーグの上海でプレーする33歳。私生活も包み隠さずオープンにしている公式インスタグラムは、フォロワー数が178万を数える。まだまだその一挙手一投足が韓国では話題となり続けるだろう。かたや彼女を含めて4名のベテランが去った韓国女子代表チームには、世代交代の大波が押し寄せている。

構成●THE DIGEST編集部

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