今季、F1デビューを飾り、ここまで14レースを戦ったスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅。その歩みは紆余曲折あったが、イタリア・グランプリ前に来季の残留が決定し、2022年もピエール・ガスリーとのコンビでチャンピオンシップを争う運びとなった。
まだ8戦(開催地未定のGPも含む)を残しているが、角田はイタリアGP前にチームと人材企業「ランスタッド」との共同開催イベント「Driving for Performance 2021」にガスリー、そしてマシンパフォーマンス部門の責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーとともに出席。ここで来季への期待と意気込みを語っている(イタリアのモータースポーツ専門サイト『MOTORIONLINE』より)。
「来季はギョームがとても速い車を作ってくれるはずなので!(笑)。来季はアルファタウリの2台でトップを走れたらいいなと思います! 来季は車が新しくなるし、スピードも遅くなるので、何が起こるのか予想が難しいですが、オーバーテイクが増える可能性が高いので、とてもファンタスティックなレースになるでしょう」
このように明るい展望を示した角田は、「とてもエキサイティングですが、今は今季の後半戦に集中しています」と強調。またこのイベントの中で、レースに関する自身の考え方や姿勢なども明かしており、テーマに挙がった「リスク」については、以下のように語った。
「僕にとって、リスクとは車にダメージを負って、多くのテストができず、予選を難しくしてしまうことを意味します。他のドライバーは多くの経験を積んでいるからです。多くの人たちは、リスクといえば怪我や事故のことを考えますが、僕はあまりこれについては心配していません。なぜなら、事故は起こるべくして起こるものであり、世界のベストドライバーが集い、互いに信頼を置いている中では、それは起こらないという自信があるからです」
また、レースへの姿勢については、「僕はドライビングを楽しんでいます。それはプロフェッショナルの見地からではありません。もちろん、僕らはプロとして仕事をすることでお金が受け取るわけですが、僕はドライビングを仕事だとは考えていません。小さい頃からやっていることで、趣味みたいなものです」と明かしている。
ちなみに、同じテーマに対するガスリーの回答は、「レースは趣味でもあるが、仕事でもある。僕は普通の人と同じような生活もしたいと思うし、そうしている。人生の様々なことを学びながら、友人との時間も大事にしている。僕はサッカーが好きで幼い頃からプレーしてきたし、音楽も好きだ。そして、18歳まで経済学を勉強していた。僕はアスリートだが、スポーツだけに夢中にはなりたくない。学ぶべきことが、他にもたくさんあるからだ」というものだった。
ドライビングやレースを心から楽しんでいると思えるコメントだが、それゆえに苦労を苦労と考えず、理想に向けて徹底的に追求。そして持ち前の才能に磨きがかけられた結果、F3、F2を1年でクリアし、弱冠20歳でレースの最高峰の舞台に上がるという離れ業が演じられたのかもしれない。
そんな彼でも、現在はF1の圧倒的なパワーやポテンシャルの高さにやや面食らって苦戦している感があるが、イベントに出席したドゥゾトゥーは「ユウキはここまで、幾つか良いパフォーマンスとクラッシュを見せているが、これもレースの一部だ」と語っている。この先、楽しみながら経験、そしてポイントと勝利を積み重ねていく角田の姿を期待したいものだ。
構成●THE DIGEST編集部
まだ8戦(開催地未定のGPも含む)を残しているが、角田はイタリアGP前にチームと人材企業「ランスタッド」との共同開催イベント「Driving for Performance 2021」にガスリー、そしてマシンパフォーマンス部門の責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーとともに出席。ここで来季への期待と意気込みを語っている(イタリアのモータースポーツ専門サイト『MOTORIONLINE』より)。
「来季はギョームがとても速い車を作ってくれるはずなので!(笑)。来季はアルファタウリの2台でトップを走れたらいいなと思います! 来季は車が新しくなるし、スピードも遅くなるので、何が起こるのか予想が難しいですが、オーバーテイクが増える可能性が高いので、とてもファンタスティックなレースになるでしょう」
このように明るい展望を示した角田は、「とてもエキサイティングですが、今は今季の後半戦に集中しています」と強調。またこのイベントの中で、レースに関する自身の考え方や姿勢なども明かしており、テーマに挙がった「リスク」については、以下のように語った。
「僕にとって、リスクとは車にダメージを負って、多くのテストができず、予選を難しくしてしまうことを意味します。他のドライバーは多くの経験を積んでいるからです。多くの人たちは、リスクといえば怪我や事故のことを考えますが、僕はあまりこれについては心配していません。なぜなら、事故は起こるべくして起こるものであり、世界のベストドライバーが集い、互いに信頼を置いている中では、それは起こらないという自信があるからです」
また、レースへの姿勢については、「僕はドライビングを楽しんでいます。それはプロフェッショナルの見地からではありません。もちろん、僕らはプロとして仕事をすることでお金が受け取るわけですが、僕はドライビングを仕事だとは考えていません。小さい頃からやっていることで、趣味みたいなものです」と明かしている。
ちなみに、同じテーマに対するガスリーの回答は、「レースは趣味でもあるが、仕事でもある。僕は普通の人と同じような生活もしたいと思うし、そうしている。人生の様々なことを学びながら、友人との時間も大事にしている。僕はサッカーが好きで幼い頃からプレーしてきたし、音楽も好きだ。そして、18歳まで経済学を勉強していた。僕はアスリートだが、スポーツだけに夢中にはなりたくない。学ぶべきことが、他にもたくさんあるからだ」というものだった。
ドライビングやレースを心から楽しんでいると思えるコメントだが、それゆえに苦労を苦労と考えず、理想に向けて徹底的に追求。そして持ち前の才能に磨きがかけられた結果、F3、F2を1年でクリアし、弱冠20歳でレースの最高峰の舞台に上がるという離れ業が演じられたのかもしれない。
そんな彼でも、現在はF1の圧倒的なパワーやポテンシャルの高さにやや面食らって苦戦している感があるが、イベントに出席したドゥゾトゥーは「ユウキはここまで、幾つか良いパフォーマンスとクラッシュを見せているが、これもレースの一部だ」と語っている。この先、楽しみながら経験、そしてポイントと勝利を積み重ねていく角田の姿を期待したいものだ。
構成●THE DIGEST編集部