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ハミルトンとフェルスタッペンの接触リタイアへの反応は? 一部OBは「セナとプロストの関係は憎しみに」と指摘

THE DIGEST編集部

2021.09.16

王座を狙うフェルスタッペンがハミルトンに乗り上げた。結果としてともにリタイヤを余儀なくされた。(C)Getty Images

王座を狙うフェルスタッペンがハミルトンに乗り上げた。結果としてともにリタイヤを余儀なくされた。(C)Getty Images

 9月12日に行なわれたF1第14戦イタリア・グランプリ決勝の26周目、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が競り合った状態で第1シケインに飛び込み接触。前者の車が後者に乗り上げる形となり、激しくワールドチャンピオンの座を争う両者がリタイアとなった。

 レッドブルのマシンの左後輪があわやハミルトンの頭上に落ちそうになるところを、「Halo(頭部保護装置)」が防いだ衝撃の場面について、イタリアの日刊紙『Il Messaggero』は「導入時に多くのドライバーが反対したこの装置がなければ、タンブレロで右前輪がアイルトン・セナの頭部をヒットした(1994年の)イモラの時のように、F1界は今頃喪に服していたかもしれない。ハミルトンはHaloに感謝しなければならない」と分析。ハミルトンも「幸運だった。Haloが僕を救ってくれた」と語っている。

 また、ピットアウト直後のこの接触を受けて彼は、「ターン1でもターン2の出口でも僕の方が前にいた」「ターン1に飛び込む前にはアウトにスペースを残した」と自分に非がないと強調。そのうえで、「マックスは何が起こるか分かっていながら、引かなかった」とライバルを非難。

 一方のフェルスタッペンは、「ルイスに寄せられて行き場がなかった」と訴え、後にFIAから科せられた次戦ロシアGPでの3グリッド降格ペナルティーについても「あれはレースインシデント」と不満を示した。
 
 レーススチュワードは、シケイン突入の際に「ハミルトンに対してフェルスタッペンは一瞬たりとも並んだことはなかった」と見解。また1周目でも両者が接触してハミルトンがコースアウトさせられたこともあって、上記の判定に至ったと説明しているが、レッドブル側はドライバーの意見に同調してクリスチャン・ホーナー代表が「インシデント」と主張し、一方のメルセデスはトト・ウルフ代表が「タクティカル(戦術的)ファウル」という言葉で、フェルスタッペンの行為が“故意”であったと仄めかした。

 イギリス・グランプリに続いて論争を巻き起こすことになった両者の接触に対して、他のドライバーたちも言及。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は「シルバーストンとは違って30~40kmのスピードなので危険はなかったと思う。ルイス、マックスともにやるべきことをやったということで、僕から見ればレースインシデントだった。他のドライバー同士にも同じ状況があったが、違いは接触したか否かだ」と語った。

 フェラーリのシャルル・ルクレールも「王座のために絶対に勝ちたいと思っている2人のドライバーがいれば、こういう際どい戦いとなり、過去と同じことが起こるのは理解できる。僕が同じ立場にいたとしても、同じことになるだろう」と分析。そしてチームメイトのカルロス・サインツはこう説いた。

「避けられたアクシデントではある。タイトルを争う2人のドライバーが頻繁に衝突することは、F1では自然なことでもある。この件は次のドライバーズミーティングで話し合われるだろう」
 
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