日本ラグビーが歴史的な勝利に迫った。
10月23日、昭和電工ドーム大分で行なわれたテストマッチで、ラグビー日本代表は、世界ランキング3位の強豪オーストラリアと対戦。約2年ぶりとなる日本国内での国際試合で健闘したが、最後に突き放されて23-32で敗れた。
【動画】日本の守備陣を切り裂いたオーストラリア代表の華麗なるトライシーン
世界ランク10位の日本は、稲垣啓太や松田力也、レメキ・ロマノ・ラヴァら2019年のワールドカップ(W杯)メンバー11人をスタメンに抜擢。盤石のメンバーで臨んだが、7分にトム・ライトのトライを許すと、22分にまでに3-14とリードを広げられてしまう。
それでも“桜戦士”たちもやられっぱなしではない。26分に松田が繰り出した正確なキックパスに反応したレメキがトライに成功。直後のコンバージョンキックも松田が決めると、33分にはペナルティーゴールをきっちりと決めて1点差にまで詰め寄った。
だが13-17で迎えた後半、日本はふたたびオーストラリアの猛攻を受けて守勢に回る。8分には3年前のW杯でも活躍した田村優、徳永祥尭ら3人を新たに投入してテコ入れを図り、終盤に肉薄したが……。逆転するには至らなかった。
惜しくもオーストラリアからの歴史的な初勝利は逃した。それでも、世界の列強を向こうに回しての日本に善戦に対して、海外メディアの評価はおおむね良好だ。英紙『The Guardian』は、「オーストラリアには十分な余力があったのかもしれない。でなければ負けていた」と記したうえで、次のように論じている。
「勇敢な桜戦士たちは、あらゆる局面で機能していた。明確な狙いを持っていた日本は、ラインスピードと卓越したチームディフェンスで、オーストラリアの焦りを誘ったのだ。だが、そこは国際試合4連勝中のオーストラリア。ラグビーのトップテーブルに居座るに値する底力を最後に見せつけ、辛くも競り勝った」
また、ポータルサイト『Yahoo Sports』のオーストラリア版は「日本には手を焼いた」と、その勝利が決して楽ではなかったとの見解を示している。
「ワラビーズ(オーストラリア代表の愛称)は、フルバックに入ったリース・ホッジを早々に欠いたこともあり、日本の頑固な抵抗に苦戦した。日本はラグビー界で目下、最大の改善を見せている。それを証明するようにどこまでも追いかけてきて、オーストラリアはそれを振り払うのに苦労を強いられた。後半も一時は4ポイント差にまで縮められ、最後の最後まで緊張感を保たなければいけなかった。彼らは日本に対する史上初の歴史的な敗北を喫する目前だったのだ」
久々の国内での代表戦で、ファンに勝利をプレゼントできなかった。それでも日本の卓越したパフォーマンスは、オーストラリアを戦慄させるに十分なものだったようだ。
構成●THE DIGEST編集部
10月23日、昭和電工ドーム大分で行なわれたテストマッチで、ラグビー日本代表は、世界ランキング3位の強豪オーストラリアと対戦。約2年ぶりとなる日本国内での国際試合で健闘したが、最後に突き放されて23-32で敗れた。
【動画】日本の守備陣を切り裂いたオーストラリア代表の華麗なるトライシーン
世界ランク10位の日本は、稲垣啓太や松田力也、レメキ・ロマノ・ラヴァら2019年のワールドカップ(W杯)メンバー11人をスタメンに抜擢。盤石のメンバーで臨んだが、7分にトム・ライトのトライを許すと、22分にまでに3-14とリードを広げられてしまう。
それでも“桜戦士”たちもやられっぱなしではない。26分に松田が繰り出した正確なキックパスに反応したレメキがトライに成功。直後のコンバージョンキックも松田が決めると、33分にはペナルティーゴールをきっちりと決めて1点差にまで詰め寄った。
だが13-17で迎えた後半、日本はふたたびオーストラリアの猛攻を受けて守勢に回る。8分には3年前のW杯でも活躍した田村優、徳永祥尭ら3人を新たに投入してテコ入れを図り、終盤に肉薄したが……。逆転するには至らなかった。
惜しくもオーストラリアからの歴史的な初勝利は逃した。それでも、世界の列強を向こうに回しての日本に善戦に対して、海外メディアの評価はおおむね良好だ。英紙『The Guardian』は、「オーストラリアには十分な余力があったのかもしれない。でなければ負けていた」と記したうえで、次のように論じている。
「勇敢な桜戦士たちは、あらゆる局面で機能していた。明確な狙いを持っていた日本は、ラインスピードと卓越したチームディフェンスで、オーストラリアの焦りを誘ったのだ。だが、そこは国際試合4連勝中のオーストラリア。ラグビーのトップテーブルに居座るに値する底力を最後に見せつけ、辛くも競り勝った」
また、ポータルサイト『Yahoo Sports』のオーストラリア版は「日本には手を焼いた」と、その勝利が決して楽ではなかったとの見解を示している。
「ワラビーズ(オーストラリア代表の愛称)は、フルバックに入ったリース・ホッジを早々に欠いたこともあり、日本の頑固な抵抗に苦戦した。日本はラグビー界で目下、最大の改善を見せている。それを証明するようにどこまでも追いかけてきて、オーストラリアはそれを振り払うのに苦労を強いられた。後半も一時は4ポイント差にまで縮められ、最後の最後まで緊張感を保たなければいけなかった。彼らは日本に対する史上初の歴史的な敗北を喫する目前だったのだ」
久々の国内での代表戦で、ファンに勝利をプレゼントできなかった。それでも日本の卓越したパフォーマンスは、オーストラリアを戦慄させるに十分なものだったようだ。
構成●THE DIGEST編集部