格闘技・プロレス

「恐ろしい音がした」カネロが見せつけた驚愕のKO!名手を病院送りにした渾身フックに英メディアは戦慄

THE DIGEST編集部

2021.11.08

世界が注目する大舞台でタフさを見せつけたカネロ。その圧倒的な強さでプラントを寄せ付けなかった。(C)Getty Images

「ボコンッ」。熱狂渦巻く会場にも響く、強烈な打撃音だった。

 衝撃のKO劇の主役となったのは、現地時間11月6日、アメリカ・ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行なわれた世界スーパーミドル級4団体王座統一戦12回戦で、IBF王者カレブ・プラント(アメリカ)を打ち破った、カネロことWBAスーパー&WBC&WBO王者のサウル・アルバレス(メキシコ)だ。
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 攻勢を強めた11回、カネロは粘るプラントを怒涛のラッシュで畳みかけた。ボディーへのフックから右アッパーを叩き込んで1度目のダウンをもぎ取ると、再開直後に一気呵成に攻め立てる。そして立つのもやっとのライバルを徹底的にパンチを打ち込んでリングに沈めた。

 試合後に「セコンドの指示通りの戦いをしていたら、こういう結果になった」と淡々と語ったカネロだが、圧倒的な力量はデータが如実に物語る。米ボクシング専門データサイト『Compu Box』によれば、カネロは361発のパンチのうち117発を命中させたという。
 
 さらに驚くべきは相手に当て込んだ117発中53発がボディーへの強打だった点だ。これはいかにカネロが的確にダメージを蓄積させていったかを示す数字とも言える。ちなみプラントが最も多く繰り出したジャブ(232発)の命中率は18%しかなく、3団体王者を打ちのめすには厳しいデータも出ている。

 史上7人目の4団体統一を成し遂げたカネロが披露した衝撃のKOシーンは、海外メディアでも大々的にクローズアップされている。英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』は、プラントが病院送りにされた情報をふまえて、驚きをもってレポートしている。

「カネロがプラントをリングに沈め、病院送りにした左のフックは恐ろしい音がした。この11回でようやく突破口を開いたメキシコの王は、そこから一気に畳みかけ、試合を決めてしまった。もはやカネロの強さを認めない者などいないだろう」

 ボクシング界で最も権威のある米専門誌『The Ring』が全階級のボクサーを格付けする「パウンド・フォー・パウンド」でも、堂々のナンバー1に君臨するカネロ。このメキシコの英雄に敵うライバルは、今のところ現れそうにない。

構成●THE DIGEST編集部
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