11月3日、都内で「ワールドラグビーアワード2019」が開催された。
日本もノミネートされて注目された「年間最優秀チーム賞」は、前日のワールドカップ決勝でイングランドを破って12年ぶり3度目の栄冠に輝いた南アフリカに決定。日本のジェイミー・ジョセフHCも候補に挙がった「年間最優秀コーチ賞」には、スプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)を戴冠に導いたラッシー・エラスムス、「年間最優秀選手賞」もフランカーとして優勝に貢献したピーター=ステフ・デュトイと、主要3部門を南アフリカが独占した。
このアワードはワールドカップの表彰ではなく、あくまで1年を通してのパフォーマンスで各賞が選出される。だがやはり、前日まで行なわれていたメジャートーナメントでの功績がインパクトを与えるのは当然だろう。
前日のワールドカップ決勝に続いてトロフィーを掲げることになった南アフリカの主将シヤ・コリシは、世界制覇を成し遂げられた要因について改めてこう語った。
「エラスムスHCはあれこれ押し付けるのではなく、選手たちにも平等に発言権を与えてくれた。素晴らしいリーダーシップで、僕たちがいつも冷静にプレーできるようにしてくれたんだ。エゴイスティックな選手など誰もいなかった。南アフリカというチームとして本当に結束していたんだ」
一方、コリシとともに会見に臨んだエラスムスHCは、選手の功績を讃えている。
「評価されるのは嬉しいが、優勝できたのは、私のアプローチが要因ではない。それを選手たちが実行してくれたからだ。成功を収められるのは、チームとして意識決定できる集団だ。選手たちとよく話し合いながらチームを作ったことが、成功に繋がったんだと思う」
ちょうどその会見が行なわれてる最中に、アワードの最後を飾る「年間最優秀選手賞」に輝いたデュトイは、女子の最優秀選手賞となったイングランド代表のエレミー・スカラットとともに登壇。「昨日(のW杯優勝)からすごい24時間になりましたね」と質問を受けると、「これまで人生で最高の瞬間だよ。こんな経験ができるなんて想像もしていなかった」と喜びを語った。
そして、戴冠の理由として、「コーチと一緒にビデオを見ながら分析し、適材適所でポジションを決めていったのが良かった」と、やはりチームの一体感を挙げた。
指揮官と選手たちの強い絆で結ばれ、W杯制覇を成し遂げた南アフリカ。アワード独占にケチをつける者はいないだろう。
取材・文●江國森(THE DIGEST編集部)
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日本もノミネートされて注目された「年間最優秀チーム賞」は、前日のワールドカップ決勝でイングランドを破って12年ぶり3度目の栄冠に輝いた南アフリカに決定。日本のジェイミー・ジョセフHCも候補に挙がった「年間最優秀コーチ賞」には、スプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)を戴冠に導いたラッシー・エラスムス、「年間最優秀選手賞」もフランカーとして優勝に貢献したピーター=ステフ・デュトイと、主要3部門を南アフリカが独占した。
このアワードはワールドカップの表彰ではなく、あくまで1年を通してのパフォーマンスで各賞が選出される。だがやはり、前日まで行なわれていたメジャートーナメントでの功績がインパクトを与えるのは当然だろう。
前日のワールドカップ決勝に続いてトロフィーを掲げることになった南アフリカの主将シヤ・コリシは、世界制覇を成し遂げられた要因について改めてこう語った。
「エラスムスHCはあれこれ押し付けるのではなく、選手たちにも平等に発言権を与えてくれた。素晴らしいリーダーシップで、僕たちがいつも冷静にプレーできるようにしてくれたんだ。エゴイスティックな選手など誰もいなかった。南アフリカというチームとして本当に結束していたんだ」
一方、コリシとともに会見に臨んだエラスムスHCは、選手の功績を讃えている。
「評価されるのは嬉しいが、優勝できたのは、私のアプローチが要因ではない。それを選手たちが実行してくれたからだ。成功を収められるのは、チームとして意識決定できる集団だ。選手たちとよく話し合いながらチームを作ったことが、成功に繋がったんだと思う」
ちょうどその会見が行なわれてる最中に、アワードの最後を飾る「年間最優秀選手賞」に輝いたデュトイは、女子の最優秀選手賞となったイングランド代表のエレミー・スカラットとともに登壇。「昨日(のW杯優勝)からすごい24時間になりましたね」と質問を受けると、「これまで人生で最高の瞬間だよ。こんな経験ができるなんて想像もしていなかった」と喜びを語った。
そして、戴冠の理由として、「コーチと一緒にビデオを見ながら分析し、適材適所でポジションを決めていったのが良かった」と、やはりチームの一体感を挙げた。
指揮官と選手たちの強い絆で結ばれ、W杯制覇を成し遂げた南アフリカ。アワード独占にケチをつける者はいないだろう。
取材・文●江國森(THE DIGEST編集部)
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