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トランスジェンダーの競泳選手が大学記録を更新し物議。御意見番は「馬鹿げている」「理にかなっていない」と猛反論

THE DIGEST編集部

2021.12.07

トランスジェンダーの競泳選手が好記録を叩き出し、物議を呼んでいる。(C)Getty Images

トランスジェンダーの競泳選手が好記録を叩き出し、物議を呼んでいる。(C)Getty Images

 米国のペンシルベニア大学に通う22歳のトランスジェンダー、リア・トーマスが大学生による競泳の競技会の女子200メートル自由形で1分43秒47をマーク。500メートル自由形では2位以下に14秒以上引き離す4分35秒06で泳ぎ、両種目で同大学記録を出した。NCAA(全米大学体育協会)女子選手権でいえば2、3位に値する好記録だった。

 このトランスジェンダーの選手が女性のカテゴリーで支配的なタイムを叩き出したことに全米では議論を巻き起こっている。実は同選手、2017~2020年にはウィル・トーマスという名で男性として競技していたのだ。男性として生まれながら女性として競技復帰するため、男性ホルモンのテストステロンのレベルを1年間以上抑制しするNCAAの規則に基づき2020年6月から実戦の場から遠ざかっていた。だが女性として活躍することに異論を唱える人は少なくない。

 そのひとりが、シカゴを拠点にスポーツパフォーマンスコーチを務めるリンダ・ブレイド氏だ。同氏は自身のTwitterで「当然、女性の記録は破られる。リアはNCAAで3年間は男性として競技していた。これは間違っている」といい、「ジェンダーに基づくスポーツに戻す必要がある。女性アスリートの公平性を保つためだ」と訴えた。

 さらに米紙『Washington Times』によれば、スポーツジャーナリストであるクレイ・トラヴィス氏は「不条理で、馬鹿げている。決して起きてはいけないことだ」と主張し、こう続けた。
 
「女性は生物学的に男性に劣る。そもそも女性として識別される前に、生物学的な男性として大学の競泳チームで十分に競っていた。これを言わなければいけないことが信じられないが、全く理にかなっていないからね」

 また米メディア『The Daily Signal』のニコール・ラッセル氏は、「1年前にテストステロン抑制治療を受けていてもトーマスのタイムはまだ生物学的な優位を示している」と男性とし持ち合わせていた筋肉量の多さや骨や肺の大きさが勝っていると断言する。

 男性から女性へ転換したトランスジェンダーが公平に戦う場は、果たしてどこだろうか。今夏の東京五輪ではトランスジェンダーの重量挙げのローレル・ハバード(ニュージーランド)が女性として出場し、物議を醸していた。

構成●THE DIGEST編集部

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