フィリピンのレジェンドが、衰えぬパワーを見せつけた。
【動画】ドネアのレバーショットが炸裂！同胞を打ちのめした“鮮烈KO”の瞬間をチェック

　現地時間12月11日、アメリカのカリフォルニア州カーソンで行なわれた王座統一戦で、WBC世界バンタム級王者のノニト・ドネア（フィリピン）が、同級暫定王者のレイマート・ガバリョ（フィリピン）を４回２分59秒でKO。初防衛とともに団体内の王座統一に成功した。

　やはり“フィリピンの閃光”の異名は伊達ではない。序盤から衰えを感じさせない戦いぶりでガバリョを翻弄したドネアは、4回終了間際にスッと接近戦に持ち込むと、一瞬だけ隙ができた相手の右わき腹に左ボディーを炸裂したのだ。

　強烈な一撃を食らって悶絶したガバリョ。一度は、なんとか自力で立ち上がったが、そのダメージは大きく、ふたたびリングに膝を突いてしまった。

　14歳年下の猛者を一撃で打ちのめしたドネア。その破壊力抜群の拳には、海外メディアも驚きを隠さない。米スポーツ専門局『ESPN』は、「ボクシング界がまだ、この“老人”のものであると証明するような試合だった」と絶賛。衝撃的なKOシーンについては、次のように描写した。
  「第４ラウンドの最後の数秒だった。無敗のチャレンジャーだったカバリョはドネアのハードな左ボディーをもらうと膝からダウン。なんとか立ち上がったが、あまりの痛みを克服できずに、ふたたび闘うことはできなかった」

　また、同メディアは、ドネアが見舞った渾身の一発に沈んだガバリョのコメントを紹介している。

「あんな風になるなんて思わなかった。途方もない威力のある凄まじいパンチだった」

　試合後のフラッシュインタビューでは、「彼は強い気持ちを持っていたから、かならず立ち上がってくると思っていたけど、思ったよりもうまく当たったんだと思う」と余裕を感じさせるコメントを残したドネア。先月16日に39歳となったばかりだが、そのパフォーマンスに陰りはまだ見えてこない。

構成●THE DIGEST編集部