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F1最終戦の“ラストラップでのドラマ”に不満続出。英代表主将も「奇妙なルール」と不満…“元凶”ラティフィは謝罪する羽目に

THE DIGEST編集部

2021.12.14

フェルスタッペンの初優勝には賛辞の声が寄せられているが、一方でラストラップの判定には…。(C)Getty Images

 2021年F1世界選手権の最終戦アブダビ・グランプリは、ラストラップでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)をかわしてトップチェッカーを受け、初のワールドチャンピオンとなった。

 両者が同ポイントで迎えた最終戦は、ハミルトンが盤石のレースを展開して8度目の世界制覇をほぼ確実なものとしていたが、残り5周でニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)のクラッシュでセーフティーカーが出動した瞬間に状況は一変。ソフトタイヤに履き替えたフェルスタッペンが有利な立場となり、レース再開のラストラップ、ターン5でライバルを抜き去り、そのままリードを守り切った。

 フェルスタッペンやチーム代表のクリスチャン・ホーナーも語ったように、レッドブルは「奇跡」に助けられる形となったが、これはメルセデス側から見れば「悪夢」以外の何物でもない。さらに、当初はハミルトンとフェルスタッペンの間にいた周回遅れの車をそのままにして再スタートするという通告がなされていたにもかかわらず、土壇場になって変更されたことで、メルセデスのトト・ウォルフ代表は悲痛な声を上げながら、レースディレクターのマイケル・マシに「これは正しくない」と訴えたものである。
 
 レース後、レッドブルが喜びを爆発させている傍らで、メルセデスは再スタート前にフェルスタッペンがハミルトンより前に出る違反を犯したと主張、またセーフティーカーの解除の際にレギュレーション違反があったとしてレース終了から2周前の順位(ハミルトンが首位)を最終結果にするべきとも訴え、いずれも棄却されたが、さらに上訴する意向を示している。

 これは、ハミルトンが結果を受け入れてライバルを称えたのとは大きな違いがあるが(ハミルトンはウォルフ代表に対して、この抗議を撤回するよう要請したと英国紙『EXPRESS』は報じている)、チームとしてはあっさり引き下がるわけにはいかないのも、十分に理解はできるだろう。