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「コストルナヤの悲劇」五輪に縁なし!? 平昌に続き北京も代表漏れ濃厚で露メディアが嘆き節

THE DIGEST編集部

2021.12.15

来年2月に開催される北京五輪の可能性がほぼ消滅したコストルナヤ。(C)Getty Images

 女子スケート界をリードしてきたロシアのアリョーナ・コストルナヤが、苦難の時を迎えている。

 現地時間12月13日、ロシア・スケート連盟は、2019年グランプリ(GP)ファイナル覇者コストルナヤが手の骨折のため23日から始まる国内選手権の欠場を発表した。今大会は北京五輪の代表入りを目指すための重要な指標となるため、代表入りの可能性はほぼ消滅した形だ。

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 この悲報にロシア通信社『RIA Novosti』は、「コストルナヤの悲劇」と題した記事を掲載。4年前の平昌大会でも「銅メダリストになるも、年齢制限のため五輪出場はできなかった」と振り返っている。

 4年前の選考では、当時世界選手権で2連覇中だったエフゲニア・メドベージェワが国内選手権を欠場しながら、同国連盟の特別措置により3枠の代表のひとつを与えられていた。だが、同メディアは「コストルナヤには、今のところ誰も何の優遇もしていない」と嘆いている。
 
 さらに不運に見舞われた18歳の人柄も紹介されている。

 GPシリーズNHK杯で、チームメイトでもあるダリア・ウサチョワが6分間練習で転倒して急遽棄権。この時、コストルナヤは、「アスリートは機械ではない。誰もが病気になり怪我もする人間です」と仲間の早期回復を願いSNSでメッセージを発信するなど、ライバルを案じる心の広さを見せていたのだ。

 また、同記事では、「今はこの願いはアリョーナ自身に向けられるべき。彼女は主要な大会を逃す意味を知っている」と伝え、2019年3月のジュニア世界選手権を足の故障で逃していた過去もクローズアップした。

 国際的な大会とことごとく縁がないコストルナヤ。美しいトリプルアクセルを武器とする彼女のパフォーマンスを楽しみにするファンは多いだけに、同メディアが「ロシア代表にとって北京五輪の候補者が一人減るのは悲劇ではない。だが、フィギュア・ファンにとっては大きな損失になる」と訴えるのも無理はない。

構成●THE DIGEST編集部

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