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アイスダンス小松原組、村元・高橋大輔組が前日練習に参加。北京五輪出場をかけた大会への意気込みを語る【全日本フィギュア】

THE DIGEST編集部

2021.12.22

小松原組、村元・高橋組ともにRD衣装で入念に確認を繰り返した。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 12月23日から、さいたまスーパーアリーナで全日本フィギュア選手権が開幕する。22日に同会場で前日練習が行なわれ、アイスダンスの小松原美里・尊組と、村元哉中・高橋大輔組ら4組が参加。練習後にオンライン会見に応じた。

 小松原組はリズムダンス(RD)のきらびやかなピンクの衣装に身を包んでステップなどをふたりで何度も繰り返し、リンクの感触を確かめていた。

 海外からの帰国ということで、入国後に2週間の隔離を経ての参加となった。期間中は「スケートを始めた場所(ヘルスピア倉敷)で練習ができて、不思議な気持ちだった」と振り返った小松原美里は、「感謝の気持ちを伝えたい」と述べた。

 同大会は2022年2月に行なわれる北京五輪の選考も兼ねている。アイスダンスの枠はひとつだ。用意された一つの椅子に対して、小松原美里は「北京五輪出場は、ふたりで一緒に滑り始めたときから考えていた」と語った。

「(出場)枠も自分たちで獲得してきた。思いはすごくありますし、自分たちのベストを尽くすことで選んでいただけたら、それはプレゼントだなと。ただ、それもまたひとつのステップだと思っているので、先を見据えながら、できることをやりたい」

 小松原尊も「NHK杯からいろんな面で成長してきた。自身をもって全力で滑りたい」「この大会で勝ちたい」と意気込んだ。
 
 そして、村元・高橋組はRDの「ソーラン節&琴」の赤と黒が印象的な衣装を身に着けて練習に臨んだ。大会参加にあたり、村元は「ワクワク感が強い」と口にしている。

「今シーズンはNHK杯とワルシャワ杯を終えて、両試合ですごく自信を得られてから全日本を迎えられた。隔離や、(マリナ・ズエワ)コーチが来られないとかいろいろ難しいことはありますが、リンクで滑ってみて、やっと始まるという気持ち」

 また、高橋は北京五輪の選考については「頭の中にはありますが、自分たちはベストを尽くさないとそこにいけない。まずは自分たちはベストなパフォーマンスをして、結果がついてきてくれたらうれしい」と慎重に述べた。
 
 マリナコーチとはリモートでやり取りをしているが、大会では代理として、それぞれの恩師である長光歌子コーチ、濱田美栄コーチがリンクサイドで見守ることになった。その経緯を語るにあたっては、ふたりとも笑顔も見せた。

「誰かリンクサイドに立っていてほしいなという話を、最初は冗談半分でしていた。けれど本当にマリナコーチが来られなくなって、真剣にどうしようという話になった。そしてすぐにお二人に連絡を取ったら、ぜひと」(村元)

 高橋は「喜んでくれて嬉しかったですし、なんかちょっと懐かしい感じだったり、心強い感じだったりで、不思議な感じです」と噛み締めていた。

 アイスダンスは23日にRD、25日にフリーダンスが行なわれる。

取材・文●熊介子(The Digest編集部)