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「純粋に涙が出ました」羽生結弦の新プログラムで、編曲を担当したピアニスト清塚信也が感嘆! 演技を見守り、想い綴る【全日本フィギュア】

THE DIGEST編集部

2021.12.25

久々の実戦で強烈な印象を残した羽生。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 12月24日、さいたまスーパーアリーナで開催されている全日本フィギュアスケート選手権が2日目を迎え、男子のショートプログラム(SP)が行なわれた。

 首位に立ったのは、新プログラムを披露し、111・31点を打ち出した羽生結弦だ。五輪連覇という偉業を成し遂げたフィギュアスケーターが、次に本人いわく「羽生結弦っぽい表現」として選んだ曲は、ピアノで演奏された『序奏とロンド・カプリチオーソ』だった。

 編曲を担当したのはピアニストの清塚信也氏。羽生は囲み会見の際、「昨シーズンの苦しいときに力をいただいた方にお願いすれば、もっと自分が気持ちよく、気持ちを込めて滑ることができるんじゃないかと思った」と依頼し、編曲してもらったと明かしている。

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 そしてこの日、252日ぶりに実戦に臨んだ27歳のフィギュアスケーターは、同曲をテーマにしたプログラムを見事に滑り切った。111・31点をマークし、堂々の首位。その様子を、清塚氏も見守っていたようだ。

 当の清塚氏は、心境を自身のTwitterに綴っている。

「ピアノアレンジをしている時点で、氷上の演技を想像し、涙が出ました。サン=サーンスは天才すぎて孤独を歩んだ音楽家。羽生結弦 選手というヒーローを、その背負っている人々への真心を間近で見ると、誰も歩んだことのない"道"が見えました。今回のロンカプは、そんな表現をしたつもりです」(原文ママ)

 さらに、「何かを鑑賞して、初めて、子供の頃のように純粋に涙が出ました。心より感謝と敬意を」(原文ママ)と、選手にリスペクトを表している。

構成●THE DIGEST編集部

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