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「年齢を忘れる瞬間がある」高橋大輔35歳、アイスダンスに転向して目覚めた“肉体改造”「めちゃくちゃ良い身体してると思う」

熊 介子(THE DIGEST編集部)

2021.12.28

エキシビションへの参加を終えた後に、約1時間の会見に応じた村元哉中と高橋大輔。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 12月27日、さいたまスーパーアリーナで26日まで行なわれていたフィギュアスケートの全日本選手権に参加した選手たちが参加したエキシビション『メダリスト・オン・アイス』が開催された。イベント終了後、全日本を2位で終えたアイスダンスの村元哉中・高橋大輔組が囲みに取材に応じた。

 昨季のカップル結成後から"かなだい"という愛称でファンから親しまれている同組は、今シーズンでめざましい活躍をみせた。グランプリ(GP)シリーズのNHK杯、そしてワルシャワ杯という国際舞台で、日本のアイスダンスにおける歴代最高得点を立て続けに更新。リズムダンスの新プロ『ソーラン節と琴』、昨シーズンから継続のフリーダンス『ラ・バヤデール』を揃え、全日本に乗り込んだ。

 しかしRDで転倒という痛恨のミス。FDでは小松原美里・小松原尊組を上回る評価を得たものの、逆転は叶わなかった。結果、北京五輪代表は逃したが、来年の四大陸選手権(エストニア・タリン)、世界選手権(フランス・グルノーブル)への派遣が決まっている。

 オリンピック出場を逃したことについて、ふたりは「悔しかった」と吐露。しかし「結果は結果なので、切り替えた。また世界と戦うチャンスをもらえて安心した」と前向きに語り、出場が決まった小松原組には「ふたりのスケートをすべて出し切って、オリンピックという舞台を楽しんでほしい」とエールを送った。

【PHOTO】アイスダンス代表として四大陸&世界選手権へ! "かなだい"の多彩な表情をキャッチ
 シングルから転向した高橋は現在35歳。「さすがに4年後は考えていない」と慎重だったが、「お互いの気持ちが同じ方向を向いている間はやっていけるのかな。ワールドが終わったら話し合いたい。もっといい景色を見てみたいという気持ちもある」と今後の現役続行を示唆している。

 昨年の練習中に肋骨にひびが入っていたことを明かすなど、決して順風満帆だったわけではない。だが、高橋はアイスダンス選手としての変化と成長を楽しんでいるようだ。

「昨シーズンは本当にしんどかった。毎日どこかが痛くて。でも、今シーズンは27歳の頃よりも、身体的には若くなっているんじゃないかなっていうくらいの体感がある。ちょっと気を抜くとあちこちが痛くなるけれど(笑)。35っていう年齢を感じない自分もいる。練習からパフォーマンスも上がって、できるときは、こんなにできたんだと驚くこともある。疲労回復には時間がかかるけれど、トレーニングの仕方でもっともっと変わるんだろうなと。たまに35を感じるし、感じないこともある感じで過ごしている」

 そして、「前よりもいい身体なんじゃないかな。ウエストと上もついて、お尻も上がって、腿もついて。もうちょっとつけたいとは思うけれど、めちゃくちゃ良い身体になっていると思う」と肉体改造に自信を窺わせた。その成果は、今シーズンのパフォーマンスが証明していると言っていいだろう。

 ひとつの目標としていたオリンピック出場は叶わなかった。しかし、「また世界と戦える」と燃える"かなだい"は間違いなく成長を続けている。年明けにはまた新たな進化を見せてくれるに違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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