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格闘技・プロレス

大晦日を彩った珠玉の攻防戦。「努力」で強くなった朝倉未来、そして敗者となった斎藤裕に見た成長【RIZIN】

橋本宗洋

2022.01.02

緊張感のある打撃戦を繰り広げた朝倉(左)と斎藤(右)。この闘いから両者が得た“収穫”とは?(C)RIZIN FF

緊張感のある打撃戦を繰り広げた朝倉(左)と斎藤(右)。この闘いから両者が得た“収穫”とは?(C)RIZIN FF

 胃が痛くなるほどの緊張感とは、まさにこれだった。

 大晦日のさいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN.33』。その最注目カードのひとつが、斎藤裕vs朝倉未来だった。

 両者は2020年11月にRIZINフェザー級王座をかけて初対決。斎藤が勝ってベルトを巻いた。修斗から参戦してきた斎藤は、ビッグネームである未来に勝利して一気に名を高めた。

 それから1年あまり。前回は僅差の判定だっただけに、再戦は必然だと誰もが考えた。舞台はやはり大晦日がふさわしい。だが、斎藤は10月24日の大会で牛久絢太郎に敗れ、ベルトを手放している。飛びヒザ蹴りを食らっての出血TKOで、傷の具合も気になるところだ。

「暴れようと思うんで外見から」と、未来は金髪でリングに。とはいえ簡単には暴れることができない。斎藤は一瞬たりとも隙を見せられない相手であり、両者が対峙すると1つの打撃、1つのテイクダウンが勝敗を分けそうな気配が漂った。

 フェイントに、読み合い――。斎藤が組みついても未来はテイクダウンを許さない。そんななかで試合が動いたのは2ラウンドだ。斎藤の左フックに未来が右を被せる。さらに左フックで斎藤の腰が落ちた。未来はタックルも切って上を取る。
 
 最終3ラウンドにはテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)も的確に決まった。ラウンド後半はタックルを切って上になり、パンチ、ヒジを落とす未来。判定は3-0、文句なしの未来勝利だった。

 未来にとってこの勝利は大きい。ただこの試合は、単に“どちらが勝ったか”だけで語るものでもないだろう。試合前、未来は斎藤について「格闘技の厳しさを教えてくれた選手の一人」だと語っている。

 パンチを先に当てたのは、ミット打ちの成果だと言う。スパーリング重視からミットに力を入れ、そのことで打撃が「0.何秒か」速くなった。組み力も強くなったと感じている。「これ以上できないくらい努力した」ことがリベンジにつながったのだ。斎藤に負けたことで、未来は間違いなく強くなった。

 一方の斎藤も、未来と闘うことでキャリアが大きく変わった。もともと実力のある選手だったが、注目度が急上昇。それだけ責任感も生まれた。未来と初めて闘ってからの1年あまりを、斎藤はこう振り返っている。
 
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