格闘技・プロレス

「戦いの鍵はパワーと…」井上尚弥との“最強決定戦”に挑むドネアが考える勝利のポイントは?

THE DIGEST編集部

2019.11.07

数々の戦いを世界のリングで繰り広げてきたドネア(右)は、井上からの勝利に自信を漲らせている。 (C) Getty Images

"ザ・モンスター"に挑むベテランファイターが並々ならぬ闘志を燃やしている。

 11月7日にさいたまスーパーアリーナで開催されるボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝で、WBA・IBF王者の井上尚弥とWBAスーパー王者ノニト・ドネアが拳をかわす。

 下馬評は井上の圧倒的優勢となっている。英老舗ブックメーカーの『William Hill』は、1.1倍をつけ、同じく英ブックメーカー『Ladbrokes』も1ラウンドでのノックアウト(KO)を7.5倍としている。

 劣勢予想のなかで、闘志を燃やしているのが、36歳のドネアだ。来日前に地元フィリピン・メディア『Phil Star』の取材に応じたベテラン戦士は、井上戦に向けて、強い意気込みを口にしていた。

「これが過去50年で日本史上最大の戦いになることは分かっている。私自身、とてもワクワクしているし、自分のキャリアの中で間違いなく最も重要ビッグマッチになる」
 
 通算戦績40勝5敗と確かな実績を誇り、世界で数々の名勝負を演じてきた百戦錬磨のドネアは、3階級制覇を達成したジェイミー・マクドネル(英)戦と、WBSS初戦のファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)戦をそれぞれ1ラウンドで終わらせるなど、圧倒的なパフォーマンスを披露している井上との対戦にも動じる様子はない。気になる当日の戦い方については、次のようにコメントしている。

「勝つために必要なことは全てやるし、それができると私は信じている。戦いの鍵はスピードとパワー。恐らく最初にミスを犯した方が負けるだろう。ただ、私も彼もボクシングの頭脳を持っている。だから、チェスのような長期戦になることも考えている」

 ボクシング界注目の一戦を前に自信を漲らせるドネアだけに、井上との一戦で見せる彼のパフォーマンスからは目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部