フィギュア

世界新を叩き出したワリエワ、驚異の15歳が明かす“成功”の秘けつとは?「ポイントや場所のことを考えると混乱する」

THE DIGEST編集部

2022.01.14

圧倒的な演技を見せつけたワリエワ。そのパフォーマンスの秘訣とは?(C)Getty Images

 エストニアのタリンで開催されているフィギュアスケートの欧州選手権が2日目を迎え、女子のショートプログラム(SP)が行なわれた。首位に立ったのは、90.45点で世界歴代最高スコアを叩き出したロシアのカミラ・ワリエワだ。

 15歳のフィギュアスケーターは、今シーズンのグランプリ(GP)シリーズのロシア大会(ロステレコム杯)で記録した87・42点を上回るハイパフォーマンスを披露した。冒頭のトリプルアクセルを両手上げで着氷すると、3回転フリップ、3回転ルッツ+トゥループも難なく成功。演技後は安堵からか、天井を見つめた後にほっと笑みを浮かべた。

【動画】ISUが公開した、ワリエワの圧倒的なSPをチェック!

 2位のルナ・ヘンドリックス(76.25点)に14.2ポイント差をつける圧倒的なスコアで首位に立ったワリエワ。演技後の記者会見で世界記録更新について記者から質問が飛ぶと、このように答えた。

「今日は、プログラムというか、ストーリーを語ることができたような気がする。自分の体を忘れて、プログラムと、観客、そしてジャッジのことだけを考えて滑ると、とてもいい気分になり、どんどんいい滑りができるようになっていく。

 記録は、今の私がきちんとプロセスを踏んで、正しい方向に進んでいる証拠。毎日ムダな練習をしているわけではなく、この努力を続けるモチベーションになるので、90点台をとれたことは嬉しい」
 
 さらに15歳の超新星は、「氷の上ではポイントや、場所を考えないようにしている。それを考え始めると混乱するから」と意外な事実も口にし、演技中はあくまでスケートに集中していることも明かした。

「フリーではSPと同じように自分を鼓舞しながらやっていきたい。私にとって欧州選手権はオリンピック前のお試しという意味もあり、とても重要な大会。オリンピックはもちろん考えているけれど、今考えても仕方がない」

 また、「新しいコンテンツが来季の課題」と言及するなど、さらなる進化にも意欲を見せるワリエワ。中1日で迎えるフリースケーティングでも驚異の成長を続ける15歳の世界記録更新に期待が高まる。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】ワリエワ、トゥルソワら北京五輪を席巻しそうなロシア女子フィギュアスケーターを特集!
 
NEXT
PAGE
【動画】ISUが公開した、ワリエワの圧倒的なSPをチェック!