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五輪女王の韓国人スケーターが2か月の資格停止処分に。迫る北京出場は絶望的で「裁判所が尊厳を侵した」と不満

THE DIGEST編集部

2022.01.20

3000メートルリレーでは遺憾なく力を発揮し、韓国チームを金メダルへ導いたシム・ソクヒ。(C)Getty Images

 ソチ、そして平昌と、五輪における女子ショートトラック・3000メートルリレーでチームの金メダルに貢献した韓国のシム・ソクヒの北京五輪出場が絶望的となった。

 事の発端は昨年10月だ。シム・ソクヒは平昌五輪時に代表チームの同僚たちをメッセージで誹謗中傷していたことが発覚。さらにチェ・ミンジョンを転倒させるように指示が出ていた疑惑も浮上した。実際、問題視されている大会の1000メートルで両選手は終盤に接触し、シム・ソクヒは失格、チェ・ミンジョンは4位という結果となっていた。

 昨年12月に韓国氷上競技連盟(KSU)は、2か月の資格停止処分を言い渡した。シム・ソクヒは、今年1月6日に処分の停止を裁判をもちかけたが、ソウル東部地方裁判所は有罪判決を下した。これを受け、同国メディア『聯合ニュース』は、「五輪女王のシム・ソクヒが裁判に敗れ、3回連続冬季五輪出場の可能性が消えた」と報じた。
 
 今回の判定を受け、シム・ソクヒは所属事務所を通して「謙虚に裁判所の決定を受け入れます。私の行動で苦しんできた方たちには、心からお詫びします」と声明を発表。そして弁護人を務めたユン・ジュタク氏は、「裁判所がプライベートの会話をもとに尊厳を侵したことに本当に失望している」とコメントしたうえで、控訴しない意向を示した。

「たとえ控訴しても五輪は終わっている。だからあまり意味はない」

 ショートトラックで最も成功を収めた女王を欠いた韓国。果たして、国際舞台でどの様に戦うのか。2月4日に開幕する北京五輪に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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