現地時間１月25日、ロシアのフィギュアスケート連盟は、シングル男子で北京五輪代表に内定していたミハイル・コリャダが新型コロナウイルスの陽性反応を示したために大会を欠場すると発表した。

　４年前の平昌五輪では、ジャンプのミスが相次ぎ個人８位に止まったコリャダ。だが、2018年世界選手権では銅メダルを獲得。昨年12月のロシア選手権で銀メダルに輝き五輪代表に内定させていた。

　しかし、そんな26歳は、事前合宿へ出発する直前に受けたPCR検査でコロナに感染していると判明。無念の離脱を余儀なくされた。

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　無情とも言える幕引きに代表コーチを務めるアレクセイ・ミーシン氏は、ロシア通信社『RIA Novosti』の取材で「この状況はとても難しく、今は何も言えない。彼は最も悪いタイミングで新型コロナウイルスにかかった」と嘆いた。

　また1988年カルガリー五輪のアイスダンスを制したナタリア・ベステミアノワ氏は、「ロシアチームにとって大きな損失になる」と訴えかけ、「このニュースで私はガッカリした。コリャダは準備万端だったはずだし、大丈夫だったと思うのに……。彼があまりにも惨めだ」と話した。
  　一方、ソルトレイクシティ五輪の男子シングルで金メダリストに輝いたアレクセイ・ヤグディン氏は、「今日の競技レベルでは、世界選手権でメダルがなかったように、セメネンコに代えてもメダル獲得の期待は出来ない」と評したとロシア通信社『TASS』が伝えている。

　ロシア代表に厳しい見解を示した同氏だがコリャダに対しては、「格言にあるように『これが人生』なんだ。彼に贈り物があることを願っている」と温かいメッセージを届けている。

　コロナ禍で開催される今大会。例年とは違う“残酷”とも言える仕打ちが選手に付きまとうことになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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