１月29日、ブシロード傘下の女子プロレス団体「スターダム」は、ドルフィンズアリーナ（愛知県体育館）で、『hoyu professional presents 創立11周年記念 NAGOYA SUPREME FIGHT 2022 ～名古屋どえりゃ～！スターダム～』を開催した。

　事件が起きたのは、第1試合が終わった時だった。アイスリボンを退団してハードコア＆デスマッチユニット「プロミネンス」を結成した世羅りさ、柊くるみ、宮城もち、藤田あかね、鈴季すずが花道から突然登場したのだ。

　ざわつく場内をよそにリングに上がった世羅は、「今日はこのリングに興味があって、わざわざ名古屋にやって来ました」と語ると、「オイッ！ ジュリア！ 聞いてるんだろ？ 出て来い！」と、こちらもスターダムに移籍前までアイスリボンに在籍していたジュリアを呼び込んだ。

　このアナウンスを受け、ゆっくりと姿を見せたジュリアは、「プロミネンスの諸君。久しぶり！ よくここまで来てくれた。すず、会いたかったよ！ ひとつ聞きたいんだけど、アンタたちはプロレスでハッピーじゃなかったの？」とかつての妹分であるすずに問いかける。
　しかし、すずは黙っていなかった。ジュリアに張り手を見舞うと、「ジュリアさん！ いやジュリア！ お前が私を裏切ってからあの団体、あの始末だ。私はお前のこと信じてたのに！ どんだけ迷惑かけたのかわかってるのかコノヤロー！」と涙ながらに絶叫したのである。

　これにジュリアは「そうだね。迷惑かけたね。でも私のおかげでアンタたちここにいるんじゃないの？」と反論。すると世羅は「お前に言われなくたって、あんな団体出てきてやったんだよ。ここに宣戦布告してやる！ ３月の両国国技館大会ぶっ潰してやるよ」とスターダム乗り込みを宣言。ここで双方がリング上から場外、バックステージにわたって大乱闘。会場は騒然となった。

　今のスターダムには、ハードコアを信条とするプロミネンスのようなスタイルのユニットや選手がいないだけに、本格参戦となればジュリアに限らず、全選手たちにとって、厄介な存在になりそうだ。

　スターダムは試合前に、ロッシー小川エグゼクティブプロデューサーが、選手（正体は不明だが上谷沙弥は目撃してしまった模様）と契約する場面を流しており、両国2daysに向けて、さらなる動きがありそうだ。

取材・文●どら増田

【動画】「どんだけ迷惑かけたかわかってんのか！」――涙の絶叫にジュリアは何を想う。すずとの乱闘シーンをチェック