モータースポーツ

角田裕毅、物議を醸した“残留決定時“の反応について真相を明かす「自信は少しはあった」

THE DIGEST編集部

2022.02.02

浮き沈みの激しかった角田だが、自信は持っていたようだ。(C)Getty Images

 昨季、アルファタウリでF1デビューを飾った角田裕毅は、シーズン開幕前の合同テストや開幕戦バーレーン・グランプリでスーパールーキーの片鱗を見せたが、2戦目以降はミスが目立ち、結果も残せなくなったことで、徐々にその能力に疑問符がつけられ、去就についても様々な憶測が飛び交った。

【動画】自己最高の4位フィニッシュを飾った角田裕毅のオンボードカメラ映像

 しかし、シーズン半ばには翌2022年もアルファタウリのシートに収まることが決定。これを受けて、角田は「何度もクラッシュを喫してチームに多くの出費(修理代)を強いたので、この判断には少し驚いている」と心境を語ったが、この発言によってOBのデイビッド・クルサードから「レーシングドライバーがあんなことを言うべきではない。小さなバッグに荷物を詰めて、すぐに家へ帰るべきだ」と批判を受ける羽目となってしまった。

 この件について振り返った角田は、F1専門メディア『GPFANS』に対して「あの時は『驚いた』と言いましたが、正直に言えば、それほどではありませんでした」と、正直な気持ちを明かしている。

「確かに、当時は苦労していましたが、同時に何回かは良いパフォーマンスを見せられていたし、改善していることを示せていたと思います。それは十分なものではありませんでしたが、それでも2022年もF1のドライバーラインアップに並んでいられる自信は、少しはありました」

「だから、驚きは20%ぐらいでした。その時、最も強く感じたのは『自分にはまだ可能性があり、学ぶ時間もある』ということです。やれることは全てやっていて、とてもリラックスしていました」
 
 昨季はシーズン終盤にF1に慣れてきたことを示すようにパフォーマンスや結果も良くなり、最終戦アブダビGPでは初めてチームメイトのピエール・ガスリーを全セッションで上回り、決勝レースでも好パフォーマンスを発揮して自己最高の4位フィニッシュ。3位表彰台すら可能だった見事なレースで、新シーズンへ期待と希望を持たせた。

 2年目の戦いに臨もうとしている21歳の日本ドライバーについて、各メディアは様々な課題を提示しているが、スペインのF1専門メディア『Todo Formula 1』は「2022年はツノダがアルファタウリを納得させるための期限」と題した記事で、「新レギュレーションによって大きくF1が変化する今季のような特別なシーズンは、チームが正しい決断を下したかどうかを判断するのに理想的なものだ」と綴り、横一列でのスタートになるといわれるシーズンで、彼の真の実力を知ることができると主張した。

 昨季の角田については、「獲得ポイントではチームに対して25%の貢献も果たせなかった」と厳しく評した同メディアは、「昨季の1年で経験を積んだ彼は、より準備ができた状態でシーズンを迎える必要があり、それをコース上で示す必要がある。警告はすでに始まっている。結果を残すか、契約満了か……それ以外の選択肢はない」と綴って記事を締めている。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】ガスリーは引く手あまた、角田裕毅は「シートを失うこともあり得る」!? 契約満了のF1ドライバーの将来を予想!

【関連記事】"躍進"アルファタウリの新シーズンを専門メディアが楽観的に展望!角田裕毅には「レッドブルの新たな成功例となること」を期待

【関連記事】2022年のF1年俸ランキングを専門メディアが発表!「最高額」ハミルトンに対して「最低額」角田裕毅は今季も50分の1以下に