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前人未踏の4回転アクセルは、羽生結弦が「征服すべき最後のフロンティア」。専門家も期待「彼が成功できない理由がない」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.05

五輪3連覇を狙う羽生。クワドアクセルは成功するだろうか。(C)Getty Images

五輪3連覇を狙う羽生。クワドアクセルは成功するだろうか。(C)Getty Images

 北京五輪フィギュアスケート男子では、羽生結弦の滑りに、文字通り世界中が視線を注いでいる。五輪3連覇、そして4回転アクセルへの挑戦という前人未踏の偉業達成を願う声は各方面から聞こえてきており、本番へ向け期待が膨らむばかりだ。

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 米ニューヨークに本拠を置く証券取引所『Nasdaq』も、自社ホームページ上で「オリンピック-フィギュアスケート-『ジャンプの王者」4回転アクセルはなぜ難しいのか』というタイトルの特集記事を配信し、ジャンプを様々な視点から分析。その中で、4回転アクセルを「金メダルを狙うユズル・ハニュウにとっては、スケートを手放す前に征服すべき最後のフロンティア(未開拓の領域)」と表現している。

 さらに「19世紀後半に考案されたノルウェー人のアクセル・ポールセンにちなんで名付けられたアクセルは、フィギュアスケートの6種類のジャンプの中で唯一、前向きに飛び出すジャンプである」と述べ、「つまり、4回転アクセルと呼ばれるジャンプは、半回転(4-1/2回)余分に回転する必要がある」として、ジャンプの構造を説明している。

 また、記事では各分野の識者による見解も綴られており、フィギアスケート国際審査員であり、バイオメカニクスの専門家である千葉大学の吉岡信彦研究員による「高さと回転数、ともに多くのスピードが必要だが速くなればなるほど、より正確でなければならない」というコメントを掲載。
 
 他にも、ニューヨーク州にあるイサカ・カレッジのバイオメカニクスの専門家、デボラ・キング氏の言葉が用いられ「一瞬のうちに何度も回転するために、スケーターはできるだけきつい姿勢に体を絞り、着地するまでその姿勢を維持しなければならない」として、ジャンプの難易度を伝えている。

 昨年12月に行なわれた全日本選手権ではフリーで4回転アクセルを敢行、両足での着氷となったものの、世界中からの注目を集める中、羽生にしかできない大技への意思を知らしめ五輪での可能性を示した。

 キング氏は「ハニュウの4回転アクセルの試みは、つかみどころのないジャンプの着氷に最も近づいている」と指摘し、「あれを見れば、彼が成功できないわけがない。私には、本当にあと僅かに見えた」と、大きな期待を込めて語っている。

 もはや、誰も踏み入ることの出来ない領域での成功への願い。北京の地で羽生結弦はもう一度、王者としての姿を体現する。

構成●THE DIGEST編集部

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