女子スキージャンプで北京五輪の金メダル筆頭に挙げられていたマリタ・クラマー（オーストリア）が、新型コロナウイルス感染のため、無念の欠場を強いられた。

　今季W杯では６勝目と勢いに乗っていた20歳は現地入りすら叶わず、「言葉も感情もない。ただ空虚。世界は本当に不公平なんじゃないか？ 昨年から五輪の準備をしてきたのに。夢を叶えるためにたくさんのエネルギーと時間を費やしてきたけど、今では夢が１日で消えたような感じ」と悲観にくれた。

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　そんな彼女とともに今大会にかけてきた同国のチームメイトたち。欧州衛星放送『Eurosport』のドイツ版によれば、38歳のベテラン、イラシュコ・シュトルツは「今、彼女と代わることができるなら交代してあげたい」と、エースの欠場に下唇を噛んだ。

「個人としても混合団体としても、私より彼女の方がレベル高い。特に彼女がどの様に五輪へ向けて準備を知っているからこそ代わってあげたい」
  　クラマーの欠場で出場チャンスが巡ってきたリサ・エダーは、「フィジカル的に最高の状態でワクワクしている」と語った一方で、コロナでの欠場というやり場のない怒りに対して「世界はなんて不公平なんだ！本来は彼女が立つべき場所。だから彼女はこれに納得しないでほしい」とエースを気づかった。

　競技開始前から金メダル候補がエントリーリストから外れる波乱が起きた女子ジャンプ。クラマーの悔しさを仲間たちが晴らしてくれるだろう。競技は、日本時間５日19時45分から開始される。

構成●THE DIGEST編集部

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