残り60メートルで、悲願の連覇は、金メダルは、すり抜けていった。
現地2月15日、北京五輪・スピードスケートの女子団体パシュート(追い抜き)決勝が行なわれ、カナダと対戦した日本(高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃組)は、惜しくも2位となり、平昌五輪に続く連覇を逃した。
積極果敢に攻めたがゆえのアクシデントだった。日本はカナダに周回を追うごとにリードを縮められていたが、ラスト半周で0秒32の差があった。しかし、最終コーナーに差し掛かったところで、高木菜が佐藤の足に交錯しそうになり、バランスを崩して転倒。結局、3分4秒47で銀メダルとなった。
ゴール目前でのまさかのアクシデント。それだけに各国メディアの反応も小さくない。「最後のターンで金を失い、日本の選手たちは泣き崩れた」とレポートしたのは、デンマークのテレビ局『Sport.TV2』だ。
今回のレース内容について「最後のターンでのクラッシュですべてが台無しとなり、『あぁなんということだ。いやいやいや……』と言わずにはいられなかった」と論じた同メディアは、中継番組内で解説を務めた元デンマーク代表の女子スピードスケーターであるエレナ・リガスの分析を紹介した。
「最後尾にいたナナ・タカギにとっては辛い運命だと思う。私の見る限り、彼女はスケートの角度を少し間違えてしまったようだ。ああして極限まで走って、自分を最大限に追い込むと、いつものバランスを崩してしまうもの。そうなると転倒を避けられなくなる」
さらに「本当に、残念でならない結果だと思う」と、当事者たちの気持ちに寄り添ったエレナは、こう投げかけた。
「彼女たちは日本に銀メダルを持ち帰った。それは素晴らしい結果よ。でも、本人たちは、今はそれをアピールしたくはないでしょうね」
連覇まで1歩に迫っていた。それだけに目を赤く腫らしながら「徹底的に話し合って、自信を持って臨んだ。悔いはないです」と語った高木美の言葉は、なんとも重たい。
構成●THE DIGEST編集部
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【画像】スピードスケート女子1500m・500m、パシュートでも銀! 北京で3個目のメダルを獲得した高木美帆を特集!
現地2月15日、北京五輪・スピードスケートの女子団体パシュート(追い抜き)決勝が行なわれ、カナダと対戦した日本(高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃組)は、惜しくも2位となり、平昌五輪に続く連覇を逃した。
積極果敢に攻めたがゆえのアクシデントだった。日本はカナダに周回を追うごとにリードを縮められていたが、ラスト半周で0秒32の差があった。しかし、最終コーナーに差し掛かったところで、高木菜が佐藤の足に交錯しそうになり、バランスを崩して転倒。結局、3分4秒47で銀メダルとなった。
ゴール目前でのまさかのアクシデント。それだけに各国メディアの反応も小さくない。「最後のターンで金を失い、日本の選手たちは泣き崩れた」とレポートしたのは、デンマークのテレビ局『Sport.TV2』だ。
今回のレース内容について「最後のターンでのクラッシュですべてが台無しとなり、『あぁなんということだ。いやいやいや……』と言わずにはいられなかった」と論じた同メディアは、中継番組内で解説を務めた元デンマーク代表の女子スピードスケーターであるエレナ・リガスの分析を紹介した。
「最後尾にいたナナ・タカギにとっては辛い運命だと思う。私の見る限り、彼女はスケートの角度を少し間違えてしまったようだ。ああして極限まで走って、自分を最大限に追い込むと、いつものバランスを崩してしまうもの。そうなると転倒を避けられなくなる」
さらに「本当に、残念でならない結果だと思う」と、当事者たちの気持ちに寄り添ったエレナは、こう投げかけた。
「彼女たちは日本に銀メダルを持ち帰った。それは素晴らしい結果よ。でも、本人たちは、今はそれをアピールしたくはないでしょうね」
連覇まで1歩に迫っていた。それだけに目を赤く腫らしながら「徹底的に話し合って、自信を持って臨んだ。悔いはないです」と語った高木美の言葉は、なんとも重たい。
構成●THE DIGEST編集部
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