平昌五輪では500メートルで金、1000メートルで銀メダルに輝いたスピードスケーター小平奈緒。北京五輪でもメダル獲得の期待を寄せられるも、500メートルでは17位、1000メートルは10位で終わった。

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　そんな35歳が苦しむ姿を解説席で大粒の涙を流していた人物がいる。韓国放送局『KBS』で中継解説を務めたイ・サンファだ。彼女は2010年のバンクーバー、2014年のソチと２大会連続で500メートルを制し、2018年の平昌大会では小平としのぎを削った盟友である。

　そんな２人が、２月19日に放送された『KBS』の番組内でようやく再会を果たした。韓国の日刊紙『The Kukmin Daily』がその様子を報じ、「イ・サンファとコダイラはついに対面し、熱い抱擁を交わした」「移動中は２人で手を繋ぐ様子も見られた」と細かく描写している。

　そして番組内では「今シーズン初めにSNSでメッセージを送ってくれて本当に勇気を貰えた。心配してくれてありがとう」と小平が盟友に感謝。これにイ・サンファは「平昌大会前の自分と境遇が同じだった。ナオに力を与えたいと思いメッセージを送りました」と答えた。
  　かつての戦友に力をもらった小平だったが、１月中旬に右足首を捻挫するアクシデントに見舞われた。そのため、「本当に北京に来るまでは出場できないかも思っていた」という。しかし、続けざまに「イ・サンファとファンの応援のおかげで何とか出場できた」と告白。すると、イ・サンファも思わず涙。そして、ここまで計り知れない努力をした小平へ労いのメッセージを送った。

「今は皆そっとしてあげて欲しい。そしてゆっくりして欲しい。タイムや記録に追われない生き方で幸せになってね」

　国境を越え固い友情を結ぶ２人。女王として重圧を背負って臨んだ小平の一番の理解者であったに違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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