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高梨沙羅のW杯欠場に欧州メディアが嘆き。ロシア4戦が中止の可能性も「最終順位にもたらす影響は大きい」

THE DIGEST編集部

2022.02.25

北京五輪では個人戦、混合団体戦ともに4位とに終わった高梨は、25日から始まるW杯は欠場する予定だ。(C)Getty Images

北京五輪では個人戦、混合団体戦ともに4位とに終わった高梨は、25日から始まるW杯は欠場する予定だ。(C)Getty Images

 ノルディック・スキージャンプの高梨沙羅が北京オリンピック後最初のW杯となるオーストリア・ヒンツェンバッハ大会(2月25~27日)を欠場すると、全日本スキー連盟が発表した。

 北京五輪ではメダル候補と目された個人戦で4位。気持ちを切り替えて臨んだ混合団体戦は1本目を飛び終えた後、スーツ規定違反を告げられ失格に。2本目でチームに貢献し4位に入るも、競技後には泣き崩れた。

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 ショックを隠し切れない日本のエースは、団体戦翌日に自身のSNSを更新。「私の失格のせいで皆の人生を変えてしまったことは変わりようのない事実です」と綴ったうえで、「今後の私の競技に関しては考える必要があります。それ程大変なことをしてしまった事深く反省しております」と謝罪した。

 これまでW杯では歴代最多の通算61勝、表彰台記録を110回目の偉業を成し遂げてきた彼女の再起を楽しみにするファンやメディアは世界でも多く、「サラ・タカナシはヒンツェンバッハ大会の3連戦を欠場する」とポーランド専門メディア『Skijumping.pl』も報じている。
 
 現在447ポイントで6位の高梨。1位を独走しているのが、今季6勝のマリタ・クラマー(オーストリア)で870ポイント、北京五輪銀メダリストのカタリナ・アルトハウス(ドイツ)が2位(698ポイント)、3位には北京五輪の女王のウルサ・ボガタイ(スロベニア)、昨年の世界選手権女王エマ・クリネツ(スロベニア)が4位、昨季総合優勝のニカ・クリズナー(スロベニア)が5位につけている。

 同メディアは「この差を縮めることが出来ずにシーズンが終わるかもしれない。最終順位にもたらす影響は大きい」と嘆く。というのも、今大会を除けば、残る個人戦は9試合で、3月3日リレハンメル(ノルウェー)、3月5、6日オスロ(ノルウェー)、3月12、13日オーベルホフ(ドイツ)、3月19、20日ニジニ タギル(ロシア)、3月26、27日チャイコフスキー(ロシア)。だが「ロシアでの大会は、現在の政治情勢から開催されるか疑問」と最後の4戦は中止になる可能性が出てきている。高梨は2011-12シーズンから4度の年間優勝を果たし、10年連続でトップ4をキープしてきただけに周囲の期待が高い。

 五輪後に日本オリンピック委員会JOCのコメントでは、「現状を鑑みて前進していきたい」と前を向いた25歳。ジャンプ界を牽引する彼女の再起する姿を心待ちにしているファンは世界中にいるようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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