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モータースポーツ

角田裕毅、新車AT03の可能性に「フェラーリからもさほど離れていない」と自信を窺わせるも「PUは不安要素」とも

THE DIGEST編集部

2022.03.07

テスト走行を終えた角田は、「車全体を見れば、それ(PUの改善作業)以外はとても良い状態」だと語った。(C)Getty Images

テスト走行を終えた角田は、「車全体を見れば、それ(PUの改善作業)以外はとても良い状態」だと語った。(C)Getty Images

 先月行なわれたバルセロナでの合同テストでは、2022年型のマシン「AT03」について「かなり速いと思います」と手応えを掴んでいたアルファタウリの角田裕毅。3月10日から始まるバーレーンでの最後のテストで準備を仕上げ、いよいよ開幕戦(バーレーン・グランプリ)に臨むことになる。

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 本番を目前にした21歳の日本人ドライバーは、オランダのF1専門メディア『RN365』に対しても「我々は順調に進んでいると思います」と語り、シーズン開幕に向けて、彼自身も、チームも良好な状態にあることを強調している。

 バルセロナでは、最終日の午前にチームメイトのピエール・ガスリーがクラッシュを喫したことで、午後の角田の走行はキャンセルとなり、チームとしての合計走行数は10チーム中7番目となる308周に止まったが、角田は「(最多の439周を走行してカルロス・サインツが3日間のトップタイムを計測した)フェラーリからもさほど離れていないと思います。新シーズンを本当に楽しみにしています」と自信を窺わせる。

 一方で、「他のチームが何をしているのか分かりませんし、本当のパフォーマンスがどれほどのものなのかも、どのチームもまだ隠していると思います。我々のチームについては、車には多くの可能性が秘められていると思いますが、全てピースを適切に配置する必要があります。それを全てやり遂げた時にどのようなことが起こるのかが、とても興味があります」とも語る彼が、唯一懸念材料として挙げる点が、パワーユニット(PU)である。
 
 昨季限りでホンダが撤退し、今季からは「レッドブル・パワートレインズ」製のPUをアルファタウリも積むことになる。実際は2025年まではホンダが開発に深く関わり、これまでと変わらないという声もあるが、やはりホンダの“バッジ”が剥がされたエンジンは、角田の楽観的な見方を少しばかり弱めてしまうようだ。

「PUは我々を不安にさせる要素です。他のチームはこれからも改善を進めていくことができますが、我々にはそれがあまりできません。それが悩ましいところですが、車全体を見れば、それ以外はとても良い状態だと思います」

 このように新シーズンの武器となる「AT03」への印象を語った角田は、またオフシーズンについても「去年の1月以来、日本に帰りましたが、検疫のために外に出られたのは8日間だけでした。それでも、十分にリフレッシュできたと思います」と振り返り、ここでの過ごし方も充実したものだったという。

「ウィンターブレイク中はフィットネス面を改善するために、日々のトレーニングに集中しました。2021年にしばしば、フィジカル面で弱さを感じましたが、今季はその点ではるかに改善されたと思います」

 チームのフランツ・トスト代表も、角田の強化ぶりを認め、合同テストでのドライビングを称賛していたが、昨季からの成長ぶりと、それに裏打ちされた自信が、バーレーンでの最終テスト、そして史上最多の23レースが予定されている長く過酷なシーズンで良い効果を示し、結果に表われるかどうか。間もなく、その答えを知ることができる。

構成●THE DIGEST編集部

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